専用農家ならではの自家製ドリンクが魅力な「谷中ボッサ」(根津)

谷中で愛される文化的なカフェ

谷中、根津、千駄木からなる谷根千(やねせん)エリアは、歴史ある寺院や戦前の家屋も多く残るスポットです。文豪も足しげく通ったとされるこの町には、古き良き時代の文化が息づいています。

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スイーツ充実の古民家カフェ「nunc nusQ(ヌンクヌスク)」(鶴舞駅)

名古屋市昭和区にある鶴舞公園(つるまこうえん)は、明治末期から大正にかけて建設された大公園。青空が心地よい昼下がり、サイクリングや散歩などを楽しむ人々を見かけます。

和洋折衷が特徴のこの公園には、大理石で出来た噴水塔や、さまざまな草花があり、人々の憩いの場となっています。また、春には桜が咲き乱れ、秋は色鮮やかな紅葉が楽しめる、一年を通して人気のスポットでもあります。

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倉庫をリノベーションした多国籍カフェ「チャムアパートメント/CHUM APARTMENT」(目黒)

 緑とアンティークに囲まれた隠れ家カフェ

「住みたい街」として人気の高いエリアである目黒。目黒駅の西側から自由が丘方面へと続く目黒通りにはインテリアや雑貨などを取り扱うアンティークショップが数多く立ち並んでいます。

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新聞集配所をリノベーション!「cafe・hakuta/カフェ・ハクタ」(金町駅)

東京都の東端にある葛飾区金町。金町にある水元公園は、東京23区内で最も広大な敷地面積を持ち、四季の変化が感じられる美しい景観で有名です。

JR常磐線金町駅の北口から歩いて約10分。ほどよく下町を感じられる商店街を抜けて、大型スーパーのすぐ裏道を進んだ静かな住宅街に、今回ご紹介する寒い冬でも緑にあふれる下町カフェ「cafe・hakuta/カフェ・ハクタ」があります。

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天王洲の倉庫をリノベーション!「スーホルム/SOHOLM」(天王洲アイル)

綺麗な高層ビルや広い公園がある”天王洲アイル”。
少し歩けば海が見え、ビルの明かりによる夜景が綺麗なスポットがあります。

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東京モノレール天王洲アイル駅から徒歩約5分、左手に倉庫、右手にオフィスビルが立ち並ぶ通りを潮風香る海辺へ進むと、左手にしゃれた文字で書かれた看板を見つけました。
倉庫をリノベーションし生まれ変わったカフェ「スーホルム/SOHOLM」です。

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大切な仲間と一緒に「ギャザリングランチ」

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独自性が現れているのが「ギャザリングランチ」。大皿に盛った料理を取り分ける方式のランチです。

2人以上から注文可能なこちらのメニューは、「家族みんなで分け合う食卓」をコンセプトにしたお店の想いがこめられています。

個食、ファストフードが主流の今、忘れてしまいがちな温かみを思い出させてくれます。

インテリアも楽しめる

家具インテリアを扱うアクタス社がリノベーションしてインテリアショップ「SLOW HOUSE(スーホルム ハウス)」を建てた際、隣接して建てられたのが「SOHOLM/スーホルム」。デンマーク語で「SO」が町で、「HOLM」が湖。あわせて”湖のほとりのちいさな町”という意味です。

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天井が高く、広々とした店内には、インテリア雑貨や家具などが多く販売されており、どれもハイセンスなデザインで、思わず衝動買いしてしまいそう。

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ウッドデッキから眺める海とすぐそばに浮かぶ大きな船が特徴的。
海辺のデッキの席は、昼間は海の開放的な眺めや鳥の鳴き声、夜は街明かりで照らされた夜景を楽しめる絶景スポットです。

高級感溢れる「ジビエ料理」と「キャビア」

SOHOLM

特徴的なのは鹿肉やしし肉をはじめとしたジビエ料理。

ジビエ料理とは、野生の鳥獣の肉を使ったレシピのことです。

野山を駆け回る野生鳥獣の肉は、脂肪が少なく、引き締まっています。さらに、飼育動物と比べて動物自身の運動量が多いために栄養価も高く、とてもヘルシーです。

一品料理が900円~2000円近くと、これまでご紹介してきたカフェと比較すると高めの価格なのも納得です。

SOHOLM

そしてなかなかお目にかからない高級食材、キャビアもあります。
3種類のキャビアメニューがあり、中には希少価値の高いオシェトラもあります。

大切な人と特別な日に、海を眺めながらキャビアとジビエ料理を堪能できたら最高ですね。

自然と人の調和空間

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お店のテーブルは、4人席がほとんどです。「気の合う仲間と食事を共にしてほしい」というお店の想いが現れています。

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明るいナチュラルウッドカラーを基調とした内装と、冷蔵庫入った新鮮な食材、観葉植物の数々が、まるで森の中にいるように感じさせてくれます。

高級感がありながら、自然が感じられ、とても落ち着く空間になっています。

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オフィス街に隣接した海辺のナチュラルカフェレストラン「スーホルム/SOHOLM」。
家族や気の合う大切な友人を連れて行くとっておきの場所にオススメです。

SOHOLM

「The Cream of the Crop Coffee/ザクリームオブザクロップコーヒー 」(清澄白河)

都心から電車で少し離れた、緑の残る静かな街並みのある”清澄白河駅”。

The Cream of the Crop Coffee
実は昔から大きな倉庫がたくさん立ち並ぶ街でもあり、それらが続々と綺麗にリノベーションされ、新しいお店が建ち始めています。そんな倉庫リノベーションカフェの一つが、可愛い犬のマークが目印の「The Cream of the Crop Coffee」です。

チョコレートのような品の良い外装

The Cream of the Crop Coffee
ベルギーの高級チョコレートを扱うお店「ピエールマルコリーニ」を手掛ける「The Cream of the Crop & Company」が運営するこちらのカフェは、シンプルなロースターカフェ。ロースターカフェとは、コーヒー焙煎工場という意味です。

The Cream of the Crop Coffee
外壁を品の良いチョコレート色で綺麗に塗り直し、可愛い子犬の絵を加え、元が倉庫とは思えないような外観をしています。
若い女性客がカフェをバックに記念撮影をする姿も。

実は凄いモノ、持ってます。

The Cream of the Crop Coffee
店内でまず最初に目に入るのは、大きな焙煎機。

The Cream of the Crop Coffee
なんと日本にまだ数台しかない、一度に35kgまでのコーヒー豆が焙煎できるローリングスマートロースターなのだそうです。
こんな巨大焙煎機を置いても広々として圧迫感が無いのは、倉庫リノベーションだからこそ。

The Cream of the Crop Coffee
わざわざこれを見学するために訪れる方も多いそうです。

淹れ立てコーヒーのカップにも子犬が

自家焙煎のハンドドリップコーヒーをゆったり味わえるのが魅力。紙カップにも、トレードマークである子犬の絵が描かれています。

The Cream of the Crop Coffee
オーナーのオススメは「エチオピア イルガチェフェ」。誰にでも飲みやすいさっぱりした味が特徴です。

コーヒーはSとMの2サイズから選びます。Sサイズは450円、Mサイズは560円。仕入れによってはちょっと値段高めのプレミアムコーヒーも。もちろん焙煎したコーヒー豆も100gから購入できます。

コーヒーに留まらないサービスの数々

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店内にはソファや木の椅子があり、ゆったりくつろぐことが出来ます。よく見ると、木のテーブルの下にはタイヤがついています。元は一輪車だったようで、こんなところまでリノベーションが行き届いています。本棚に並ぶコーヒーに関連した本の数々は待ち時間のお供に最適。マグカップなど、トレードマークの犬をモチーフにしたグッズも販売しており、ロースターの枠を超えた様々な楽しみを提供してくれます。

The Cream of the Crop Coffee
清澄白河には他にも多くのカフェがあります。オーナーはこの地域の他のカフェにも詳しく、ランチの美味しいところなど、ローカル情報を惜しみなく教えてくれます。カフェ巡りが趣味ならまずこちらのカフェからオススメです!

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清澄白河のロースターカフェの先駆けである「The Cream of the Crop Coffee」。
カフェの町であるこの地でどこに行くか迷ったら、こちらを訪れてみてはいかがでしょうか。

カフェにけん玉?!長屋リノベーション「muu muu coffee/サテライトキッチン」(曳舟/小村井駅)

あたたかい談笑の中、おいしい一杯でほっと一息をつく・・・
友達に会いに来たかのようなアットホームさに、そこがカフェだということを忘れてしまいそう。そんなお店は、素敵ではありませんか?

東京のランドマーク、スカイツリーへもすぐ近くのこの場所は、東京都墨田区の中央部に位置する京島。昔ながらの下町風景が広がる、人と人との距離が近く感じられる街です。

そんな街の魅力と見事に共生しているカフェが、ここにはあります。

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京島に残る昭和レトロな面影、そして下町人情を大切に受け継ぐ一端を担っているのが、「下町人情キラキラ橘商店街」。
そのすぐそばに、商店街の一部のようにお店を構えるのは「muu muu coffee/サテライトキッチン」です。

小さな空間に広がる、オープンな雰囲気

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コーヒースタンドの「muu muu coffee」と、カフェスタンドの「サテライトキッチン」が、一つ屋根の下にお店を営む、独特のスタイルのこの一軒。
京成曳舟駅からは徒歩で約10分、東武亀戸線の通る小村井駅からは約5分。京成曳舟駅から歩くと、道中、哀愁を漂わせるレトロな風景の中を通りすぎます。

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たどり着いた「下町人情キラキラ商店街」は、大震災や空襲の火災を免れた、昔ながらの長屋などが今も残る地域にあります。商店街から一本入った路地に立っている「muu muu coffee/サテライトキッチン」も、古くから残る長屋を、オーナーさん方が自らリノベーションして今の姿になっています。

扉は閉まっていて、中の様子があまりうかがえません。お店の前で少し足踏みしてしまいましたが、その扉の向こうには、このお店しか持ち得ない、魅力的な空間が待っていたのです。

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店内へ入ると、まずはその小ささにビックリします。パッと見、8畳間ほどの広さしかありません。いや、8畳あるかどうか。自然に店員さんと目が合いました。明るく挨拶をかけて、空いている椅子に案内して下さいます。しかし、その間にも気になっていたのは、目の前の、少し変わった光景。お店に居るすべての人が、同じ会話に参加しています。

実はこれが、このカフェの特徴。お互いに名前も知っているような、常連さんで賑うことも多いですが、お客さんは、地元の人、遠方から訪れる人、初めて来る人、若い人、お年寄り、と様々です。

一見バラバラの、初対面の人間が自然と会話をしている。そんな不思議が可能になっているのは、驚くほどのオープンさが理由。このお店が持つ、大きな魅力のひとつです。

けん玉カフェ?

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この日は「muu muu coffee」のオーナー、灰山さんが出掛けており、いらっしゃいませんでしたが、「サテライトキッチン」を経営する、小畑さんがいろいろなお話を聞かせて下さいました。

来春、2016年の4月1日で3周年を迎えるというお店。
4月1日というオープン日は、その日に間に合わなかったとしても、「嘘でした」(エイプリルフールなので)と言えるから、だとか。お茶目な一面がうかがえます。

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お店には、こだわりを感じる陶器や、レトロな雑貨など、色とりどりの物が飾られていますが、その大部分を占めているのは、あの「けん玉」。
ぐるりと見回すと、壁沿いにも、カウンターの足元にも、なんと、天井にも。どの方向を向いても、どこかしらに、けん玉が列をなしています。

なぜこんなにけん玉があるのでしょう。
元々、オセロや人狼などのゲームが置いてあり、「みんなで遊べる」ような雰囲気が、店内にはあったそうです。そこに、仲良しのお客さんが、ハマり始めていたけん玉を、お店に置き忘れていったのが事の発端だったとか。そのご本人、訪問中に居合わせたのですが、この時も、お店の外でけん玉をしていました。現在はさらなる熱中ぶりだそうです。

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そんな偶然をきっかけに、「muu muu coffee」の灰山さんがさらにハマってしまいます。その後、けん玉を手に入れたいお客さんのために、買い付けも引き受けることに。ここからお店には、けん玉の輪が広がっていきます。
数が揃い始めた頃、今度は「もっと色んな面白いけん玉を買ってみよう」と思い、国内外から買い集めるように。現在は様々なけん玉がお店に並び、ほとんどが売られています。

そうして店内を賑やかにしたけん玉が、お店やお客さんの間のコミュニケーションツールのようになっていった、という成り行きだったのです。「まるでけん玉カフェだ」という笑い声が響き渡る店内。「老若男女、上手い下手を問わずに遊ぶことが出来る。でも、このお店に来たからといって、けん玉で遊ばなければいけないという押し付けはない。その雰囲気が良いところ。」と話すのは、仲良しのお客さん。

そうしたお話を伺っている間にも、子連れの常連さん、近所に住む若い方、さまざまな人が出入りします。そのたびに飛び交う明るい声は、お店が愛されていることを物語っています。

お客さん思いの、やさしいメニュー

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魅力的なのは、お店の持つ雰囲気だけではありません。
「muu muu coffee」が提供するのは、ていねいに淹れられるハンドドリップコーヒーや、ラテやカプチーノなどのエスプレッソ系ドリンク。エスプレッソ豆には、有名なONIBUS COFFEEのものを使用しています。500円前後のお値段です。

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カフェオレ(550円)は、牛乳か豆乳を選ぶことが出来ます(豆乳は+50円)。どちらのミルクを選ぶか、日によって変えるのも良いですね。嬉しい選択肢です。

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カフェオレ(牛乳をチョイス)と、一緒に、かぼちゃとレーズンのスコーン(250円)を頂きました。素朴な甘みでしっとりとしたスコーンは、「サテライトキッチン」のメニュー。
パスタやリゾット(850円前後)、自家製ピクルス付きのキッシュ(420円)などがベースのフードメニューは、日によって変わるので、行ってみてからのお楽しみですね。
テイクアウトOKのスコーンとマフィンは、卵や牛乳などの動物性食品を一切使用していません。脂質や古塩(動物性食品に含まれる塩分のこと)の摂りすぎを控えることが出来、体が喜ぶやさしさです。

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「サテライトキッチン」の小畑さんは、ハーブの達人。シングル(ブレンド無しの、一種類のハーブ単品のもの)で用意された種類豊富なハーブティーを、好みに合わせて、その場でブレンドしてくれます。500円前後のハーブティーの他に、自家製ハーブシロップを使用した、サワードリンクもあります。

お店と街とむすぶ「下町人情」のぬくもり

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お店の場所をここに決めるまで、この街をよく知らなかったという小畑さん。どんな所なのかよく分かっていなかったけど、この土地の下町感に触れ、惹かれた、とのことです。
「こんな場所だとは知らずに来たけど、来てみたらすごくしっくりきた。」と話す通り、なんだか、街と店内までがひと続きのように思えるくらい、ピッタリの雰囲気です。

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似たお店が、近い距離内に点在するこの地域。普通だったらライバル視しそうですが、そうではなく、むしろ、互いに寄り添う姿勢がここにはあるのだそうです。
「みんな仲良くって感じで。」小畑さんのお話からも、街やお店への思い入れが感じられます。

狭い店内では、自然に、全員が相席のような状況に。誰かが来店するたびに、店内では、あたたかな言葉や表情が交わされます。それぞれの来店が、その場に意味を持ち、歓迎されているようです。それは、人と人との距離が近い、この小さな空間だからこそ。

気が付けば、先に居た人、後から来た人、いっしょになって、笑いを交えて会話をしていました。まさに、カフェだということを忘れてしまいそうな場所。人に会うために来たくなるような場所。下町のぬくもりが宿ったお店は、いつでもあたたかく迎えてくれます。

80年以上の歴史を持つ古民家カフェ「城藤茶店/しろふじちゃのみせ」(土浦)

JR常磐線の土浦駅。駅近くの土浦城跡地になっている亀城公園には、春は桜が咲き乱れ、夏は睡蓮が堀に咲き、その美しさに多くの散歩中の人の足が止まってしまいます。この土浦城、なんと平将門が建てたという説もあるとかないとか。

自然を楽しみながら歩いて行くと、素敵なカフェが見えてきました。ここが、今回ご紹介する「城藤茶店」です。
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海軍の家族が住んでいた、素敵なカフェ

昭和11年築の古民家カフェ、藤城茶店。80年以上の歴史を持つ古民家を、リノベーションしたカフェです。

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昭和の初めごろ、土浦市の東側には、海軍の航空隊があり、ここ「城藤茶店」には、その海軍の御家族が住んでいたそうです。

今時珍しい!暖簾をくぐる喫茶店

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紫色の暖簾をくぐり引き戸を開けると、下駄箱が。下駄箱があるカフェは、なかなか珍しいですよね。そのまま奥に進むと、二間続きの板張りになっている和室があります。

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ふと視線を右にずらすと、大きな本棚があり、新聞も置いてありました。奥の部屋には手前の部屋と種類の違うテーブル、そしてカウンター席が。

美味しいかりんとうと、豊富なメニュー

ランチメニューは、藤城茶店のオリジナルカレー(850円)やナポリタンなど。ドリンクは、オリジナルブレンドコーヒー(550円)ホットマロンミルク(600円)、デザートはハチミツ醤油のお餅ワッフル(450円)があります。

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朝の時間帯にはドリンクにトースト・サラダがつきますので、朝ご飯を食べに来るのもよし。ちなみにドリンクを頼んだ際には、とても美味しいかりんとうが一緒についてきます。ドリンクを頼んだだけでも、お菓子が楽しめるというお得感も魅力的ですね。

このかりんとうは、土浦の銘菓前島生家の九万五千石のかりんとう。かりんとうと言うと「さくさくっ」とした食感が一般的ですが、これはしっとりとしていて、コーヒーとの相性抜群。また大きなザラメも付いているのですが、とても甘いというわけではなく、上品な和の甘さに仕上がっています。

家族だけではなく、皆を迎え入れるカフェ

家族の生活の場からスタートした、この建物。今は家族だけではなく、土浦駅の近くを通りかかった人たちも迎え入れる、温かいカフェに変わりました。

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人と人とのつながりを大事にする城藤茶店に流れる、田舎ならではのゆったりとした時間。時が経っても変わらない風鈴の音と風の匂いが、皆さんをここで待っていますよ。

白壁の民家リノベーションカフェ「モンズカフェ/MONZ CAFE」(門前仲町)

通称「門仲」と呼ばれる門前仲町。富岡八幡宮などの寺社が多く立ち並び、古くは伊能忠敬などの歴史的著名人が多く住んでいた町でもあり、東京の中でも古き良き街のひとつです。

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そして、今回訪問したカフェは、門前仲町駅を出て、賑やかな商店街をはずれ、深川不動尊の参道を歩いていくと、オシャレな文字が書かれた店を発見。
ニュージーランドスタイルカフェ、「MONZ CAFE」です。

こだわりのガーデン

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外観は民家のつくりをそのまま残し、白とナチュラルウッドカラーで綺麗に統一されています。白い外壁には茶色い「MONS CAFE」の文字が浮き出ています。

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柵を横から見ると、四角い木の棒が数段あるように見えますが、実は一つ一つは木箱で、中には鉢植えが並べられているという凝ったつくり。ベンチも椅子も四角で統一されており、綺麗で清楚な印象です。

センスの良さが際立つインテリア

内装は、吊り照明と木製シーリングファンがオシャレな天井をはじめ、壁に据え付けられた四角い木棚の本とポットもインテリアになっており、アトリエのような雰囲気を醸し出しています。
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グレーの壁に、明るい茶色の木が映えています。テーブルはやはり四角で統一。天井よりもやや明るめの木製テーブルには、個別のスポットライトが当てられています。
マグカップや食器の白さが際立ち、よりいっそう素敵に見えるのが良いですね。

良いこと尽くしのデトックスウォーター

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店内に設置されたウォーターサーバーは、フルーツ入りのデトックスウォーターで、自由にいただくことが可能。さっぱりしてほんのりフルーツの風味があります。その上、美容効果も期待でき、美味しいので、女性のお客様が多いのも納得です。

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店外にも席があり、気持ちの良い風を感じたり、鉢植えの植物を眺めながら飲食を楽しむことも出来ます。

エスプレッソベースのニュージーランドスタイル

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近隣の清澄白河にあるリノベーションカフェ、「allpress espresso」の豆を使用しています。人気メニューは「ショートブラック」(400円)と「ロングブラック」(450円)。

「ショートブラック」「ロングブラック」という名称は見慣れない方も多いのではないでしょうか。
「ショートブラック」とは、いわゆるシングルエスプレッソ、「ロングブラック」(450円)はお湯にエスプレッソのダブルを落とし、飲みやすくしたものです。アメリカーノと似ていますが、お湯とエスプレッソの入れる順番が逆になっているので、エスプレッソの風味が強いです。

エスプレッソベースのドリンクは、ニュージーランドやオーストラリアでよく飲まれていたことから、このドリンクを扱うカフェはニュージーランドスタイル、又はオセアニアンスタイルと呼ばれています。

「ロングブラック」の姉妹メニューが460円の「フラットホワイト」。こちらはエスプレッソに泡立てたスチームミルクを注いだもので、カフェラテやカプチーノよりも泡が少なく、エスプレッソのカフェオレといったところです。

店長の密かなこだわり

日本ではまだまだニュージーランドスタイルのカフェは少なく、エスプレッソ好きのコアなお客様とって「MONZ CAFE」はたまらない存在です。

また、店長が大変な犬好きで、外の席に「ワンコ連れ歓迎」という看板を立てたほど。リードフックもあるため、犬と一緒でも安心して食事を楽しむことが出来ます。犬を連れてきた外の席ご利用のお客様には、写真撮影をしてFacebookに上げてくれるという特典がつきます。

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こだわりのニュージーランドスタイル、犬好きな店長という2つの個性を持つ「MONZ CAFE」。ワンコの散歩途中にカフェで一息したい、たまには変わったコーヒーを飲んでみたい、そんな方はぜひ、「MONZ CAFE」を訪れてみてください。

家具屋さんをリノベーション「ディーラウンジ/D Lounge」(国立)

新東京百景に選ばれた素敵な景色を持つ街、国立駅。
春は桜並木、秋には銀杏の葉っぱの絨毯を歩くことができ、四季を感じた散歩が楽しめますね。

また、5月にあるガレージセール、12月には大学通り商店街クリスマスイベントまで、1年中イベントが満載です。

今回はそんな大学通りから閑静な住宅街に入った、リノベーションカフェ「ディーラウンジ/D Lounge」に行ってきました。

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家具屋の良さを活かしたカフェ

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家具屋としてスタートした建物を使った「ディーラウンジ/D Lounge」。天井が高く、広々とした空間が特徴です。家具屋の次には喫茶店、その次はクリーニング屋といったように、今までこの場所では様々な人がお店を開いてきた歴史を持つ建物で、カフェを出したいと思っていた「DLounge」オーナーが、リノベーションカフェとしてオープンしました。

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今年でオープン3年目ですが、この建物で長く続いたお店がなかったことから、オーナーさんは、「記録更新中!」だと笑いながら教えてくださいました。

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建物は大きく、オープンテラス席があります。店内には木製テーブルが45席とたくさんあるため、お客さんが少ないときはどこに座ろうか迷ってしまいます。カウンターの周りには、様々な大きさのグラスが。

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カフェに併設されている雑貨屋は、オーナーの奥様の趣味で集めた小物や洋服が、そのまま売りに出されているので、待っている時間などで楽しめますね。

オススメは…女性も男性も喜ぶパンケーキ

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手元にあるメニューとは別に、お店の中の黒板にもメニューが書いてあります。
黒板に書いてあるメニューは季節のおすすめなどが書いてあるので、迷ったときは黒板を見てもよいかもしれません。

「DLounge」の人気メニューは、「パンケーキマニア」(1380円)と「クロックムッシュパンケーキ」(1200円)。パンケーキマニアはたくさんのフルーツがのっていて女性に大人気だそうです!

クロックムッシュパンケーキは野菜とチキンの上からホワイトソースをかけ、オーブンで焼き上げたものです。甘いものが苦手な方でも、美味しくパンケーキが食べられますね。他のメニューには、サーモンベネディグト(1180円)、チーズとトマトとオムレット(1240円)などがあります。

また、ガトーショコラのケーキやバニラアイスクリームといったデザートも豊富です。

ドリンクは、コーヒーやカプチーノから、ローズソーダという珍しい飲み物、アルコール類まで豊富にあります。ディナーとしておしゃれにお酒を楽しみながら、食事をするのも楽しいかもしれません。

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今回頼んだのはロイヤルミルクティー。
ちょうどよい温かさで運ばれてきたため、少し冷まさなくてもすぐに飲むことができます。ミルクをたっぷりと使っているのかコクが深く、まろやかな味わいでした。

デートでも、家族とでも行きたい場所

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照明の薄暗さや木材が、暖かな雰囲気を出している「DLounge」
オーナーさんも気さくで優しく、おすすめの料理を聞くと事細かに教えてくださいます。ぜひ一度、大切な方と訪れてみてはいかがでしょうか。

古い倉庫をリノベーション!ブックカフェ&バー「イズマイ/izumai」(馬喰町)

東京都内屈指の問屋街の一つ、馬喰町(ばくろちょう)。懐かしい風景の残るこの街に、静かに「居住まう」お店がありました。

「イズマイ/izumai」(馬喰町)
「イズマイ/izumai」(馬喰町)
馬喰町駅または馬喰横山駅を出て、目の前の大通りを歩くとすぐに、レストランやギャラリーの入った、レトロなビルがあります。
今回ご紹介するのは、その一階にあるのがカフェ&バー「イズマイ」です。

本とパイを片手に過ごす 穏やかな時間

古い倉庫をリノベーションしたという店内は天井が高く、開放感があります。そして目に飛び込んでくるのは、その天井につきそうなほど大きな本棚。

「イズマイ/izumai」(馬喰町)
実はこのお店、書店を併設したブックカフェ&バーでもあり、本を読みながら食事を楽しむことができるのです。本をセレクトしているのは、話題となった「BOOK TRUCK」の三田修平さん。表紙にインパクトのある写真集や芸術書から文学の本までが並び、特に種類の豊富な料理本のコーナーには、雑誌『暮らしの手帖』のバックナンバーも。これらの本はすべて、購入可能です。

「イズマイ/izumai」(馬喰町)
全体的に落ち着いた色合いでまとめられ、アンティークの家具が据えられた店内は、ほっと息をつくにもってこいの空間。席に着きメニューを開くと、お店自慢のパイの写真がいくつも並んでいます。
こちらはレストラン「KIHACHI」の元シェフ・百瀬壽郎さんによる監修とのこと。

「イズマイ/izumai」(馬喰町)
ランチに最適のミートパイ(360円)など食事系のものから、3時のおやつに食べたいブルーベリーパイ(380円)やアップルパイ・アラモード(650円)などスイーツまで、よりどりみどりです。

今回は、海老トマトクリームパイとアイスティーのセット(730円)をいただきました。

「イズマイ/izumai」(馬喰町)
熱々のパイはオリジナルのカレースパイスが使われており、ここでしか食べられない味。片手で持って食べられる、読書をしながらの食事には嬉しいサイズ感です。また、夜のバータイムにはメニューがガラリと変わり、その時間限定のパイやおつまみのメニューが並ぶとのことでした。

昔ながらの街の新しい楽しみ方

実は、馬喰町という街は近年、古い建物を利用したギャラリーやカフェが新たに生まれつつある場所でもあります。



「昔ながら」と「新しい」の間で、本とおいしいパイを片手に、「イズマイ」で素敵な時間を過ごしてみませんか。

元薬局をリノベーションした古民家カフェ「こぐま」(曳舟)

東京スカイツリーのお膝元にある曳舟駅。東京スカイツリーを背に約5分歩くと、狭い路地にある鳩の街通り商店街が見えてきます。この商店街の周辺は東京大空襲を逃れたため、昭和初期の木造建築が残されています。

通りには、伝統のある店だけでなく、リノベーションした店も並び、懐かしさと新しさが感じられる雰囲気が漂っていました。

【リノベ・古民家カフェ No.95】「こぐま」(曳舟)
保育園を過ぎたあたりで、一際レトロ感の漂う建物が見えてきました。ここが今回ご紹介する、昭和レトロな商店街にたたずむ古民家カフェ「こぐま」です。

「こぐま」(曳舟駅)
圧倒的な存在感。外観は人の手が加わっていない独特の古さが残っていて、威厳すら感じます。それをほどよく和らげているのがお店の看板。「こぐま」という白い字とシルエットがかわいらしいです。

懐かしさとぬくもりを感じる空間と、お二人様限定の特等席

お店の中に入ると雰囲気は一変。古い洋楽のBGMが流れ、優しい明かりに包まれた心落ち着く空間が広がっています。

年期の入った学習机と椅子がなんとも懐かしい。
これらは、学習塾を営んでいた、店主の旦那さんのご実家から譲り受けたものだそうです。使い込んでできた自然な擦れがカフェの雰囲気とマッチしています。

【リノベ・古民家カフェ No.95】「こぐま」(曳舟)
店内は14席あり、隣の席と近すぎずほどよい距離です。入り口に近い席は仕切りのないオープンな席ですが、店の一番奥には間仕切りと本棚で囲まれたステキな特等席が。

【リノベ・古民家カフェ No.95】「こぐま」(曳舟)
後ろの本棚に並ぶ本の種類は、小説、エッセイ、漫画、生き物図鑑などかなり幅広いラインナップ。一人の読書タイムを堪能することもできる贅沢な席ですね。

“元薬局”を活かしたインテリア

ご夫婦で営んでいる「こぐま」は、築88年の元薬局をリノベーションした古民家カフェで、店内の至るところに薬局の名残が感じられます。

【リノベ・古民家カフェ No.95】「こぐま」(曳舟)
こちらの本棚は、もともと薬局に備え付けられていた薬品棚だったそう。棚の引き出しからは、当時の薬がたくさん出てきたそうで、中には現存しないメーカーの薬もありました。

オリジナルのカフェメニューとこだわりの陶器

ドリンクメニューは30種と、かなり充実しています。キンモクセイ茶やあずきラテ、りんご牛乳などのめずらしいドリンクや、サイダー工場とコラボして誕生した、こぐまサイダーもあります。

「こぐま」(曳舟駅)
自家製ケーキのメニューは季節ごとに変わるそう。ショコラとコーヒーのタルト、あんみつ玉など、魅力的な創作スイーツはどれも気になります。

悩んだ結果、この日はオリジナルのこぐま珈琲と、キャラメルチャイのシフォンケーキをいただきました。コーヒーはほろ苦くさっぱりしており、とても飲みやすいです。シフォンケーキはふわふわな食感で、キャラメルとシナモンの香りが口いっぱいに広がりました。

「こぐま」(曳舟駅)
カップとソーサーにも“こぐま”が。こちらは、店主の旦那さんがデザインしたオリジナルです。かわいらしくて、心がほっこりします。

この地にカフェを開いた意外な理由

ご夫婦が向島に住んだきっかけは、カフェを開くためではなく、“演劇づくり”のため。もともと劇団で演劇活動をされていて、向島を舞台にした作品を作るために移住したそう。

ただ住むのではなく、人の集まるオープンな場にしたいと思い、カフェを開いたそう。ご夫婦は「カフェを営むうちに、演劇より楽しくなってきたんです」と話してくださいました。

「こぐま」(曳舟駅)
伺った日は、ご近所に住む3人の方がお茶をしに来ていました。店主の旦那さんとの世間話はとても楽しそう。みなさんの気さくな人柄も手伝って、いつの間にか私も話に加わっていました。初めてお会いする方ともすぐに打ち解ける雰囲気が「こぐま」にはあります。ご夫婦の「オープンな場にしたい」という想いは、今でも大切にされているのを強く感じたひとときでした。

「こぐま」(曳舟駅)
「こぐま」(曳舟駅)
情緒あふれる鳩の街通り商店街を散策して、こぐまで休憩するのがおすすめコース。一人の贅沢な時間を過ごしたいとき、誰かとたわいのない話をしたいとき、こぐまでのんびりした時間を過ごしてはいかがでしょうか。

Text by Kanami Niiyama

美術館のようなアートな隠れ家カフェ「アーキテクツカフェ」 (人形町駅)

七福神の神社の近くにある、美術館のようなカフェ

日本橋の隣に位置する、人形町。日本橋の隣にある街で、同じく深い歴史を持っています。この町に初めて訪れる人は、大通りにビルが建ち並び、会社員が行き交っているため、ただのビジネス街だと思われるかもしれません。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
しかし、大通りから一歩裏へ入ると、老舗の有名な飲食店が軒を連ねています。また人形町の商店街、甘酒横町には行列を作るほど人気のたい焼き屋や、道具店、伝統工芸品を売るお店など、下町らしさのあるお店もたくさんあります。

人形町駅の甘酒横町方面の出口を利用すると、下町の雰囲気が味わえるのでおすすめです。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
また、人形町には七福神のそれぞれの神を祭った神社が七カ所あり、七カ所すべてをまわる散歩コースが人気を集めています。
そのうちの一つである小綱神社の近くに、今回訪れた古民家喫茶がありました。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
その名は「アーキテクツカフェ」。名前にアーキテクツ(建築)とついていることから分かる通り、建築事務所の中に作られたカフェです。

日比谷線人形町駅の出口A6から徒歩3分ほどの場所。しかし、外に看板などが出ていないため、カフェの前を通っただけではおそらく誰もそこがカフェだとは気づかないでしょう。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
私が訪れた日も、先客がいなかったためお店がそもそも開いているのかどうかさえ分かりませんでしたが、意を決し、ドアを開けようと手をかけました。
しかし、ドアを開けようと引いても押しても、開かず。やっぱり今日は定休日だったのかとがっかりしましたが、奥から店員さんが小走りにやってきて、ドアを開けてくれました。引き戸でした(笑)。

まるで美術館の中にいるような居心地の良い空間

店内に入ると、4mもある高い天井が、空間だけでなく気持ちも広々とさせてくれます。カフェは長方形のワンルームで、一番奥にキッチン、右手に本棚が並び、左手には2階へ続く階段が。

2階はオープンギャラリーになっていて、展示会の開催期間はいつでも覗くことができます。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
座席数は20席ほど。すべて北欧デザインの家具で揃えられています。北欧の家具の特徴である、淡い色使いの革や布が椅子に張ってあり、また天然の木で作られた机が部屋に暖かみを与えてくれます。
そこにクラシックの静かな音楽がかけられていて、まさに美術館のような空間。アートに身を置く、充実した時間が味わえます。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
メニューはシンプルで、5種類のドリンクのみ。シンプルだからこそ、一つひとつ素材にこだわっています。

今回注文したのはホットコーヒー。神田小川町で作られた自家栽培コーヒー豆を使用しているとのこと。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
そしてこの素敵なコーヒーカップは白山陶器。一つひとつのこだわりは、「暮らし」を提案している建築事務所ならではのセンスでしょう。

コーヒー・紅茶・ジュースがお値段、500円、日本茶・ほうじ茶が350円です。ドリンクに合わせてお菓子をつけてくれる点や、暖かいおしぼりを用意してくれる「おもてなし」が充実しています。

静かな空間を求めている人におすすめしたいカフェ

店先に目立った看板をだしていない分、知る人ぞ知るカフェ、つまり隠れ家のようなカフェなのが、「アーキテクツカフェ」。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
自分一人の時間を楽しむための場所としておすすめです。読書をしてもいいし、ただぼんやり座っているだけでもいいでしょう。思い思いに過ごせる空気が流れています。

お店らしくないので入るのにためらわれてしまうかもしれませんが、一度扉を開ければ(引き戸ですよ!)、美術館のような落ち着いた空間にきっと満足するはず。

「アーキテクツカフェ」(人形町駅)
一人で考えごとをしたいとき、北欧デザインに触れてみたい人など、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

米蔵をリノベーションした和洋折衷カフェ「コーヒーブリックス/Coffee Bricks」(片倉駅)

八王子駅の隣駅に位置し、散歩がしたくなる自然豊かな街、JR横浜線「片倉駅」。

関東一円を勢力下に収めた北条一族の大軍団の居城、八王子城(片倉城)跡があり、
現在は東京都の指定史跡として残され、四季を通じて、様々な花を見ることができ、市民の憩いの場所となっています。
歴史好きな方は一度、行ってみると面白い場所ですね。

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また片倉には、坂道が多く体力づくりをするためにはうってつけの場所だということもあり、ジョギングや散歩を楽しむ人が多いとか。

そんな片倉城跡公園を眺めながら、まっすぐ進んだところに、「Coffee Bricks(コーヒー・ブリックス)」が見えてきました。

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瓦屋根に、レンガで造られた和洋折衷のレトロな雰囲気

「Coffee Bricks」は大正7年に米蔵として建てられた後、平成2年にリノベーションカフェとして生まれ変わったようです。

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レンガで造られた外観は、レトロな雰囲気を醸し出し、まるでタイムスリップした気分。中に入ると入口の近くには、お客さんを迎え入れるかのように暖炉があります。
いきなり暖炉だなんて、ワクワクさせますね。

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また木材を多く使用していることから温かさも感じられ、山小屋のようになっていました。

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天井は吹き抜けになっているものの、開放感と落ち着きの両方を提供してくれています。1階にはテーブルが3つあり、階段を上がると2階のロフトにつながっていました。

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ロフトにはテーブルが6つあり、奥の方には年代を感じるコーヒーの豆を挽く機械がありました。
店内には模型エンジンやラジコンなどがガラスケースに飾られていて、その量に、つい見入ってしまいます。

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おすすめは、日替わりコーヒーの「本日のストレートサービス」

ドリンクは、日替わりコーヒーの本日のストレートサービス(530円)、アメリカン(530円)、モカブレンド(630円)などがあります。
コーヒーは地下60メートルからくみ上げた井戸水を使い、丁寧に一杯ずつ入れているこだわりのものです。他の飲み物は、アップルティ(530円)、ココア(630円)などもあるので、コーヒーが苦手な人も安心ですね。

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軽食には、トーストがあります。チーズトースト(480円)やジャムトースト・シナモントースト(380円)の3つがあり、70円追加で生クリームを添えることも可能です。飲み物に合わせてトーストの種類も選ぶことが可能なので、どれにしようか迷ってしまいますね。

デザートは、自家製の本日のケーキ(430円)があり、ケーキセットとしてオーダーすると、プラス300円で飲み物がつきます。

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今回頼んだのは、コーヒーフロート(730円)です。コーヒーがあまり得意ではない、と伝えたところオーナーさんが勧めてくださいました。コーヒーを口に入れた瞬間、香ばしいコーヒーの匂いが鼻に残ります。飲んだ瞬間、おいしい苦味が舌の上に残りやみつきになりました。バニラアイスクリームが乗っているので、崩しながら飲めばガムシロップなしでも美味しく頂けますね。

穏やかな街にある、穏やかな喫茶店

穏やかな街にあるレンガ造りの建物。散歩をしていると、つい目が奪われてしまいます。その中に広がる温かい空間は、きっと皆さんが想像している以上に居心地の良い場所です。

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コーヒーが好きな人、静かな空間が好きな人はぜひ、店主さんとコーヒーのお話しに花を咲かせながら、ゆっくりくつろいでみませんか。

船好きはたまらない?!「PORTMANS CAFE/ポートマンズカフェ」(清澄白河)

寺社や資料館から歴史を感じる古き良き街、“清澄白河”。実はインターナショナルスクールから子供たちの賑わいが聞こえる国際色漂う街でもあります。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
そんな土地柄か、駅前には個性的な個人経営のお店が並びます。その一つ、港に近い地域柄が色濃く出ているお店「PORTMANS CAFE」を訪れてみました。

「PORT」と「港」

「PORTMANS」という言葉通り、看板の絵や外観は港や船をイメージしたもの。築30年あまりのビルの一階部分を数人のスタッフでセルフ・リノベーションしたスペースはカフェに留まらず人々の交流の拠点となるような場としてつくられました。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
世界中から人やモノが集まってはあちこちへ運ばれていく「港」と、コンピューターと周辺装置を接続する「PORT」の2つの意味を掛けて「PORTMANS CAFE」という名前にしたのだそうです。ネーミングセンスからして素敵ですね!

気分は海賊船の船員

内装は船内をイメージした凝ったつくりで全体的にアンティーク調。「PORTMANS CAFE」は、各種カタログやポスターなどの制作物をはじめ、WEBデザイン、店舗内装デザインまで多岐にわたる、デザイン会社「PORTMANS Co. Ltd.」にて運営しています。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
そのため、店内全体が一つのアート作品のようです。船の帆のようなカーテンに、宝箱みたいなテーブル、ミロのヴィーナスの石像、豪華なソファと、豪華な船内風のつくりになっています。宝箱や彫刻などの装飾のせいか、普通の船というより海賊船に乗ったような気分。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
かなりリアルで凝ったつくりになっているため、「本物?」と触ってみたくなります。品の良い茶色のソファから高級感も感じられてリッチな気分に。

清澄白河のロースターと提携

定番のポートマンズブレンドコーヒーは400円。同じ清澄白河のロースターカフェ「ARISE COFFEE」の豆を使用した「アライズブレンド」も400円です。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
スコーン450円、400円のガトーショコラやチーズケーキといったスイーツから、900円のポートマンズカレーをはじめとしたランチメニューも充実しています。

カフェに留まらない、人と人が集う空間

週末限定のリラクゼーションサロンや、フラワーショップの方とコラボしたワークショップなど、カフェに留まらないサービスが人気の秘密。自分でワークショップを企画し、提案してお店を借りることも出来るそうです。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
「PORTMANS CAFE」という空間そのものが、人々の交流の場として地域に根付いている様子が感じられます。

「PORTMANS CAFE」(清澄白河)
地域における、人と人との交流の場をつくる「PORTMANS CAFE」。船が好き、船に乗りたいけど機会がない。そんな方はこちらで船員気分を味わうのもいかがでしょうか?

倉庫をフルリノベーション!「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)

最近“カフェ&コーヒーショップの街”として話題沸騰の清澄白河。そんな清澄白河に、ぜひ訪れてほしいリノベカフェがあります。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
清澄白河駅から徒歩10分、閑静な住宅街に、今までの“倉庫”のイメージを一瞬で吹き飛ばしてしまうほどかっこいい、ウッド調の倉庫を発見しました。そこが、今回ご紹介するニュージーランド発「Allpress Espresso 東京ロースタリー & カフェ」です。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
外観は焦げ茶色の外壁に、明るいウッドカラーのドア枠がよく映えて、おしゃれな別荘といった風情です。2014年8月にオープンし、倉庫全体がリノベーションによって、血が通ったように生き生きと生まれ変わっています。「ALLPRESS」の文字が光る看板が目を惹きます。また、木材倉庫の強みである、天井の高さと広さを生かした地域有数のロースターカフェでもあります。

美味しさを徹底的に追求した「最高の一杯」

7割生豆・2割焙煎で決まると言われているコーヒーの味。オールプレスでは、コーヒー豆の生産から、焙煎しお客様に提供する一杯まで、全ての過程で絶対に妥協はしません。「最高の一杯」を求め、世界中の生産地の農家、工場と輸出業者を定期的に訪問しています。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
そのため、安定して高品質の豆を仕入れています。豆はアラビカ種の最高品質のものだけを使用し、最新鋭のロースティングテクノロジーによって豆を焙煎。丁寧に淹れられた一杯を楽しむことができます。ちなみに、近隣に位置する門前仲町の「MONS CAFE」に焙煎した豆を卸しています。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
メニューは、ニュージーランドスタイルの「ロングブラック」「フラットホワイト」などが並びます。エスプレッソに不慣れなお客様には、エスプレッソをお湯で割る「ロングブラック」、ミルクが入って比較的飲みやすい「フラットホワイト」をおすすめしているようです。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
「フラットホワイト」と「カフェラテ」は一見似ていますが、少し違います。その違いはフォームの量で、「フラットホワイト」は「カフェラテ」よりもフォームが少なく、その分エスプレッソの量が多くなっています。エスプレッソに馴染みの薄い方にも分かりやすいように、店員さんが丁寧に説明してくれるので、初めてでも安心です。

可愛いハートマークに思わずにっこり

今回は、430円の「フラットホワイト」をいただくことに。なんと、店員さんが綺麗なハートマークのラテアートを描いてくださいました。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
女性なら思わず「可愛い!」と写真を撮ってSNSにアップしたくなるぐらい。デートで連れて行ってもらったお店でこんなサービスされたら、思わずにっこりしてしまいますね。

飲食に留まらない、ロースターならではの魅力

明るくてハイセンスな内装のためか、若い女性に人気で、途切れなくお客様がやってきます。ロースタースペースとカフェスペースはガラスで仕切られており、店員さんが丁寧に焙煎している様子を拝見しながら、ゆったり広々と過ごすことが出来ます。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
また、様々な種類のローストした豆を購入することが出来るのも、ロースターカフェの魅力。コーヒー豆だけではなく、可愛いコーヒーバッグやバリスタガイド、ポットといったティータイムに欠かせないアイテムも販売しています。コーヒーバッグの売り上げは、地域コミュニティの催し等に還元されるのだそうです。地域の交流の場としても機能している様子が感じられます。

【リノベ・古民家カフェNo.91】「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」(清澄白河)
本格エスプレッソ文化の発信地「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」。散歩途中の休憩に、立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

質蔵をリノベーションした趣きのあるカフェ「喫茶 蔵/きっさ くら」(北千住)

東京都・足立区の北千住は、江戸の宿場町として栄えたことで知られ、現在も古い建物がたくさん残っています。
「江戸四宿」という言葉を聞いたことはありますか?東海道、中山道などに知られる五街道とともに整備された4つの宿場町で、日本橋にもっとも近く、江戸の入り口とされていました。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
そのひとつが、日光街道・奥州街道の「千住宿」なんですね。現在の千住の街の風景にも、その面影をうかがえます。

昭和初期の蔵の中にある喫茶空間

今回訪問した「喫茶蔵」は、昭和初期に建てられた質蔵をリノベーションしたお店です。北千住駅西口方面のときわ通りから、さらに細い路地に一本入ると、周りの建物とは少し趣の異なる一軒に出会います。「大蔵屋質店」の大きな文字が見える建物が「喫茶蔵」です。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
居酒屋の立ち並ぶ道を通っていくので、まさかその先にあるとは想像しません。場所を知っていなければ、なかなか偶然見つけるということはなさそうです。

店内へ足を踏み入れると、すぐ前の前にカウンターがあります。こちらが店舗スペース。L字に曲がるカウンターはバーのよう。開放的で、お客さんとの間に距離が感じられないような雰囲気です。

どこが懐かしいようなガラス戸の食器棚、奥の方に見える、いたって普通のオーブントースター・・・カウンターの内側だけ切り取れば、まるでどこかの民家の一風景を見ているかのような気分にもなってきます。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
その向かい、客席の背中のすぐ後ろには、どっしりとした3段の階段。のぼると、そこが喫茶「蔵」の中です。ずっしり厚い、迫力のある金属製の扉は、大切な質物を保管する蔵を守るもの。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
天井が高く、窓がない四角い空間はまさに「蔵」の中にいるという感じがします。各テーブルに飾られた異なるデザインの照明が、ほのかに暗い空間に、あたたかな灯りを演出しています。

部屋の中には、古い壁掛け電話など、時代めいた物がいくつもあります。家具もレトロな色で統一され、屋外の光が入らない蔵の中は、まるで異空間にいるかのよう。味があります。

和を感じるメニュー

メニューには、ストレートコーヒーからエスプレッソドリンク、紅茶、ジュースなど、たくさんのドリンクが載っています。だいたいが500~600円前後の飲み物は、どれもこだわりの器で出てきます。アンティークな香りのするカップが、カウンターの後ろにずらりと並んでいるのが見えます。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
気付いたのは、やわらかに「和」を感じるメニューが多いこと。きなこミルクや、抹茶ジュースなどのドリンクに、食事は、なんとあべかわ餅やいそべ餅、たい焼き、おしるこまであります!もちろんケーキなど洋菓子もありますが、お餅の出てくる喫茶店は珍しいですね。ホットサンドなど、甘味以外もあります。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
人気のたい焼きは、目の前に運ばれてきた瞬間に、良い香りが広がります!さくさくの生地に、あたたかい粒あんがたっぷり詰まっていて、なんだか懐かしい甘さです。

たい焼きは単品の提供はなく、ドリンクとセットになっていて、コーヒーか紅茶を選ぶことが出来ます。ところがこの時、「きなこミルク」という、他ではなかなか見ないドリンクに目を引かれたため、セットのドリンクを変更して頂けないか伺ったところ、快く応じて下さいました。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
一緒に頂いた「きなこミルク」は、きな粉の香ばしさとミルクのみの味わいで、甘さはありません。カップに添えられた砂糖で、好みの甘さに調節し、いただきます。気になるおしるこには「日本茶付」とあります。こちらも試してみたいですね。

地元との距離が近い人気店

テーブル席からカウンターの方を眺めていると、地元の常連さんらしき人が何人もやってきました。お店に何かを渡し、一言二言しゃべって帰って行く人もいれば、席に座り、コーヒーを飲みながら、店員さんと世間話を楽しむ人もいます。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
他には、仕事の合間に立ち寄り、休みをとっていく人々、お喋りを楽しむために来る奥さまなど・・・。飾らない接客をしてくれるこのお店は、店と客の距離が非常に自然に感じられます。下町ならではの気さくな雰囲気のおかげか、いろいろな人が憩う場となっています。地元の人に愛されているんですね。

お会計を済ませたあと、出口へ向かおうとするのを呼び止められ、差し出されたものがありました。小さな箱の中に山積みになっている、色とりどりの「楊枝入れ」。なんとその中からひとつ、選んで頂いて良いとのこと。割烹着を着て「ママ」と慕われる、このお店の店主さんが手作りしているという、綺麗な和柄の楊枝入れです。

なんて素敵なプレゼントでしょう。思いがけない、ちいさな嬉しいサプライズでした。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
和紙があしらわれた楊枝入れは、一つ一つ柄が違っていて、どれも綺麗でなかなか選べません。実は、お店で使われているコースターも、ママの手作りだそうです。なんだか、あったかいですね。

この楊枝の入った箱を、慣れた素振りで差し出してくれたのは、何と常連のおばあさん。手一杯だった店員さんが、自然な口調で代わりをお願いしていました。お店と常連さんとの仲の良さがうかがえます。

【リノベ・古民家カフェ vol. 84】「喫茶蔵」(北千住)
どっしりと構える「蔵」の中のお店は、その歴史ある建物自体のみならず、この街のことも、そこに住む人々のことも、守っているのかもしれません。店を出たあと、手の中の綺麗な和柄を眺めて、足取りが軽くなる。そんな下町の喫茶店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

20分かけて焼き上げるほっとけーきが絶品カフェ!「傳吉商店/でんきちしょうてん」(北千住)

商店街などの大通りがにぎわう一方、角を曲がれば、細い路地に古い建物がならぶ北千住。レトロな雰囲気も漂うこの街は、近年「住みたい街」として人気を急上昇させていることでも有名です。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
駅の西口を出て、目の前の大通りをしばらく進むと、左手に商店街があらわれます。その商店街の路地を一本入ると、今回訪れたカフェ「傳吉商店(でんきちしょうてん)」がありました。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
古民家を改装したこちらのカフェ、お店だと気付かずに目の前を通りすぎてしまうほど、路地に馴染みきっています。

時間の流れがゆるやかな、落ち着きの店内

小さな入口からお店に入ると、店長さんが声をかけて下さいます。入って大丈夫ですか、と尋ねると「大丈夫ですよ、どうぞ~」と返してくれました。なんだかゆるさを感じる雰囲気の店長さんに、肩の力がほっと抜けます。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
店内には、テーブルが3卓と、カウンターに椅子が4つ並ぶのみ。古い木目の家具や、時代を帯びた照明のあたたかい明かり、すべてが調和しています。

お店自体が小さいので、満席になっても店内は静かです。周りを気にせず、とても落ち着くことができます。木のぬくもりが感じられる空間は居心地がよく、リラックスタイムにもってこいです。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
また面している路地の静けさが、店内の落ち着いた雰囲気を引き立てています。時間の流れが穏やかで、ついつい長居したくなります。

平日の午後2時台、訪れた際お店にはお客さんはいませんでした。3時台、つぎつぎと人が増え、小さな店内はあっという間に満席に。とても人気で、週末は満席なことが多いこちらのカフェ。平日の午後一番は、ねらいどきかもしれません。水曜日は定休日なので注意してくださいね。

注文後から20分かけて焼き上げる、人気の「ほっとけーき」

ドリンクは「黒酢ざくろジュース」や「温州みかんジュース100%」など少しこだわったものもあり、500円前後。

メープルシロップやクリームが乗ったスイーツ系はもちろん、ベーコン・レタス・トマト・チーズがサンドされた「BLTC」まであるほっとけーきは600円からです。ほっとけーきには+100円でトッピングも追加できるようです。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
「20分かけて焼き上げるほっとけーき」で有名な傳吉商店。「プレーンほっとけーき」をお願いすると、シャカシャカシャカ・・となにかを混ぜる音が聞こえてきました。注文を受けてから生地を作っているのでしょうか。そこから焼き上げるようです。うかがえる様子に期待も膨らみます。

先にドリップコーヒーが運ばれてきます。ていねいにハンドドリップされたコーヒーは、日替わりのもの。この日はルワンダ産のコーヒーで、酸味が弱く飲みやすかったです。ソーサーに乗せられた木のスプーンが、お店の雰囲気にマッチしています。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
しばらくして、ほっとけーきが出てきました。コーヒーと一緒に、素敵な店内を楽しんでいたらあっという間です。

ほっとけーきは・・厚い。とても厚いです。5cmくらいはありそうです。自宅で作る2、3倍以上の厚みに感じるほど。ナイフを入れてみると、やわらかい。ふわふわで、極厚の見た目とは裏腹です。口へ運ぶと、ふわっと幸せが広がります。ほんのり甘い。
とはいえ、ボリュームがあり、満足感はバツグンです。

ステキな雑貨と本で、ついつい長居してしまうお店

こちらの傳吉商店さん、以前は「cafe CONVERSION」というお名前でしたが、今年(2015年)の春から「傳吉商店」に改名したそうです。実は「cafe gallery CONVERSION」という名の姉妹店が、おとなり埼玉県・草加市にあります。ご夫婦でお店を持っていらっしゃるようで、草加の方は奥様が店主さんです。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
さて、名前にgalleryと入っているとおり、姉妹店にはアーティストの作品が展示されていたりするのですが、北千住の傳吉商店にも似たスタイルがみられます。センス良くセレクトされた雑貨や、アーティストの作品が置いてあります。

見ているだけでも楽しいのですが、実は売られていて買うことが出来るんです。お茶の時間を楽しんだ帰りには、素敵な雑貨を選んでみる。なんていうのも楽しみになりますね。

【リノベ・古民家カフェ vol.78】「傳吉商店(でんきちしょうてん)」(北千住)
置かれているのは雑貨だけではありません。入口すぐの角には本棚もあり、さまざまな本が並んでいます。持参していなくても、コーヒー片手に本を読みながら時間を過ごせるのはよいですね。ますます長居してしまいそうです。

一人の時間を楽しむもよし、友達とゆっくり話を楽しむもよし、そんなカフェです。落ち着いた空間で過ごしたいとき、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

皮製品工房をリノベーション!「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)

昨今、カフェの街として注目されている清澄白河。
下町ならではの古いものと、東京現代美術館をはじめとした新しいものが隣同士にあるこの場所に、皮製品の工房をリノベーションして造られた、ちょっとユニークなカフェがあります。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
地下鉄の出口がある大通りから一本入り、静かな住宅街をしばらく歩くと突然現れる「ヒキダシ カフェ」。
窓が広く外からも店内の様子が分かるため、初めてでも気軽に入りやすいお店です。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
昼間は店先にいくつも自転車が停めてあり、近所に住む子ども連れのお客さんが多く訪れています。

たくさんの「ヒキダシ」と、豊富で親しみやすいメニュー

店内に入り、まず目にとまるのが店名の由来ともなっている、一面の「引き出し(ヒキダシ)」。
大きなスピーカーから流れる音楽が心地よく感じられる、木を基調とした店内。隅々まで、温かなこだわりが感じられます。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
二人掛けのソファー席から大きなテーブルまで用意されており、一人でも大人数でもくつろぐことができます。
ふと席のすぐそばにある柱を見ると、工房だった頃の名残と思われる痕も。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
ドリンクは、コーヒー450円、その他自家製シロップを使ったレモンスカッシュやジンジャーエール。またビールやワインなど、アルコールのメニューも充実しています。
フードは、日替わりランチがお肉の定食・お魚の定食ともに950円、ケーキなどのスイーツ600円~。ショーケースには、持ち帰り可能な自家製パンも並んでいました。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
いまの季節のケーキは、旬の洋ナシで作られたコンポートとジャムがたっぷり入ったタルトで、食べ応えも十分。
店内の雰囲気と合ったアンティーク調の食器にもホッとします。

多様な使い方に応えてくれる、くつろぎの空間

今回訪れたのはスイーツが中心のカフェタイムでしたが、実はこのお店、夜はパーティーメニューを楽しんだり、喫煙可能なバーとして利用したりすることもできるのです。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
家族連れの多いカフェタイム、一人でくつろぐカフェタイム、大勢でにぎやかに過ごすパーティー、大人の時間を味わうバータイム。
かつての皮製品工房が一変、お客さんの数だけ、様々な顔を持つまさに引き出しの多い場所になっています。

【リノベ・古民家カフェ vol. 76】「ヒキダシ カフェ」(清澄白河)
ぜひあなたもあなたの使い方で、「ヒキダシ カフェ」を満喫してみてください。

神楽坂の足湯×古民家カフェ「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)

昔ながらの雰囲気を持つレトロな街、神楽坂。
街の中心である神楽坂(早稲田通り)には、おしゃれな和菓子屋さんやスイーツ屋さんなどが軒を連ねていて、ちょっとした手みやげなどを買うことができます。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
週末になれば、通りは観光客の人で賑わう街ですが、ちょっと1本、路地裏に入ると、車や人ごみの喧噪から離れて、静かで落ち着ける場所を楽しむことも神楽坂の魅力のひとつです。

そんな神楽坂の路地裏にあるお店のうちの一つが、「エコパオの足湯カフェ」。
なんと、神楽坂の路地裏にある治療院に併設された古民家カフェなのです。
ここのカフェは毎週土曜日の午後限定でオープン。他の日は治療院として営業しています。東洋医学や自然療法を取り入れた施術を行ったり、それに関する書物や漢方を提供していたりします。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
築50年のこの古民家は、窓から光がさんさんと入り込み、風が通しのよい気持ちのいい造りになっています。店先の木の格子や日傘がアジアンテイストで、東洋のデザインが好きな方にはピッタリのくつろぎスペースです。

時間が止まっているかのようにのんびりできるカフェ

お店の軒先にある看板の「足湯カフェ」の方に進むと、すぐに見えてくるのが足湯できるスペースです。
そこから靴を脱ぎ店内に入ると、左手に本棚、右側には8席ほどの小さな飲食スペースがあります。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
まるでお家のリビングにいるような内装に、ついつい心が休まり、のんびりしてしまいます。それに加えて椅子に座った時に味わう、日差しと風が心地良く、路地裏に面しているため、車の騒音や、人の多さを気にする必要がなく、そこだけ時間が止まっているかのような静けさを感じることができます。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
飲食スペースや本棚などのインテリアは、重厚感のある木製の家具で統一され、アンティークの家具は、カフェだけでなく古風な治療院としての魅力を引き出しています。

健康を意識したラインアップのメニューも魅力的。解毒茶やジンジャーチャイなど、風邪気味のときなどに飲むとさらに効果が高まりそう。
価格はコーヒーが380円から、スイーツは330円からで、注文しやすい値段ですので、気軽に立ち寄りやすいですね。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
スイーツも素材にこだわった身体に優しいものばかり。その中でもいちじくのバーが人気です。日によって置いてないこともあるそうなので、事前に確認を取ってみてもいいかもしれません。

この日は、パイナップルバナナスムージと一緒に、酵素たっぷりのくるみのドライローストを付けてくれました。こういった気配りにとても幸せを感じます。

古民家らしい落ち着ける空間でのんびり休日を過ごそう

一人で立ち寄っても気兼ねなく落ち着ける隠れ家。
休日の午後、のんびりとした時間を自分のために使える、そんな場所です。
平日にたまった仕事や学校の疲れを癒す空間として利用してみてはいかがでしょうか。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
またここでは、足湯で疲れを落とせるという魅力もあります。足湯は最大2、3人が入れるほどの広さで、お値段は15分300円から。

光明石という岡山県から採掘された天然石を入れているこの温泉は、血行促進の効果があるとのこと。その効果は疲労、腰痛、肩こり、冷え性などを改善してくれます。

【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
【リノベ・古民家カフェvol.75】「エコパオの足湯カフェ」(神楽坂駅)
古民家の良さのひとつである、自宅のように落ち着ける空間がまさに、ここにあります。
古民家カフェ初心者さんには是非訪れて欲しいカフェ。
そして、ゆっくりとした時間を過ごしたい人、疲れを癒したい人にもおすすめしたい場所です。