東京都の東端にある葛飾区金町。金町にある水元公園は、東京23区内で最も広大な敷地面積を持ち、四季の変化が感じられる美しい景観で有名です。
JR常磐線金町駅の北口から歩いて約10分。ほどよく下町を感じられる商店街を抜けて、大型スーパーのすぐ裏道を進んだ静かな住宅街に、今回ご紹介する寒い冬でも緑にあふれる下町カフェ「cafe・hakuta/カフェ・ハクタ」があります。
地域から日本の未来を考えるメディア
東京都の東端にある葛飾区金町。金町にある水元公園は、東京23区内で最も広大な敷地面積を持ち、四季の変化が感じられる美しい景観で有名です。
JR常磐線金町駅の北口から歩いて約10分。ほどよく下町を感じられる商店街を抜けて、大型スーパーのすぐ裏道を進んだ静かな住宅街に、今回ご紹介する寒い冬でも緑にあふれる下町カフェ「cafe・hakuta/カフェ・ハクタ」があります。
綺麗な高層ビルや広い公園がある”天王洲アイル”。
少し歩けば海が見え、ビルの明かりによる夜景が綺麗なスポットがあります。
東京モノレール天王洲アイル駅から徒歩約5分、左手に倉庫、右手にオフィスビルが立ち並ぶ通りを潮風香る海辺へ進むと、左手にしゃれた文字で書かれた看板を見つけました。
倉庫をリノベーションし生まれ変わったカフェ「スーホルム/SOHOLM」です。
独自性が現れているのが「ギャザリングランチ」。大皿に盛った料理を取り分ける方式のランチです。
2人以上から注文可能なこちらのメニューは、「家族みんなで分け合う食卓」をコンセプトにしたお店の想いがこめられています。
個食、ファストフードが主流の今、忘れてしまいがちな温かみを思い出させてくれます。
家具インテリアを扱うアクタス社がリノベーションしてインテリアショップ「SLOW HOUSE(スーホルム ハウス)」を建てた際、隣接して建てられたのが「SOHOLM/スーホルム」。デンマーク語で「SO」が町で、「HOLM」が湖。あわせて”湖のほとりのちいさな町”という意味です。
天井が高く、広々とした店内には、インテリア雑貨や家具などが多く販売されており、どれもハイセンスなデザインで、思わず衝動買いしてしまいそう。
ウッドデッキから眺める海とすぐそばに浮かぶ大きな船が特徴的。
海辺のデッキの席は、昼間は海の開放的な眺めや鳥の鳴き声、夜は街明かりで照らされた夜景を楽しめる絶景スポットです。
特徴的なのは鹿肉やしし肉をはじめとしたジビエ料理。
ジビエ料理とは、野生の鳥獣の肉を使ったレシピのことです。
野山を駆け回る野生鳥獣の肉は、脂肪が少なく、引き締まっています。さらに、飼育動物と比べて動物自身の運動量が多いために栄養価も高く、とてもヘルシーです。
一品料理が900円~2000円近くと、これまでご紹介してきたカフェと比較すると高めの価格なのも納得です。
そしてなかなかお目にかからない高級食材、キャビアもあります。
3種類のキャビアメニューがあり、中には希少価値の高いオシェトラもあります。
大切な人と特別な日に、海を眺めながらキャビアとジビエ料理を堪能できたら最高ですね。
お店のテーブルは、4人席がほとんどです。「気の合う仲間と食事を共にしてほしい」というお店の想いが現れています。
明るいナチュラルウッドカラーを基調とした内装と、冷蔵庫入った新鮮な食材、観葉植物の数々が、まるで森の中にいるように感じさせてくれます。
高級感がありながら、自然が感じられ、とても落ち着く空間になっています。
オフィス街に隣接した海辺のナチュラルカフェレストラン「スーホルム/SOHOLM」。
家族や気の合う大切な友人を連れて行くとっておきの場所にオススメです。
都心から電車で少し離れた、緑の残る静かな街並みのある”清澄白河駅”。
実は昔から大きな倉庫がたくさん立ち並ぶ街でもあり、それらが続々と綺麗にリノベーションされ、新しいお店が建ち始めています。そんな倉庫リノベーションカフェの一つが、可愛い犬のマークが目印の「The Cream of the Crop Coffee」です。
ベルギーの高級チョコレートを扱うお店「ピエールマルコリーニ」を手掛ける「The Cream of the Crop & Company」が運営するこちらのカフェは、シンプルなロースターカフェ。ロースターカフェとは、コーヒー焙煎工場という意味です。
外壁を品の良いチョコレート色で綺麗に塗り直し、可愛い子犬の絵を加え、元が倉庫とは思えないような外観をしています。
若い女性客がカフェをバックに記念撮影をする姿も。
店内でまず最初に目に入るのは、大きな焙煎機。
なんと日本にまだ数台しかない、一度に35kgまでのコーヒー豆が焙煎できるローリングスマートロースターなのだそうです。
こんな巨大焙煎機を置いても広々として圧迫感が無いのは、倉庫リノベーションだからこそ。
わざわざこれを見学するために訪れる方も多いそうです。
自家焙煎のハンドドリップコーヒーをゆったり味わえるのが魅力。紙カップにも、トレードマークである子犬の絵が描かれています。
オーナーのオススメは「エチオピア イルガチェフェ」。誰にでも飲みやすいさっぱりした味が特徴です。
コーヒーはSとMの2サイズから選びます。Sサイズは450円、Mサイズは560円。仕入れによってはちょっと値段高めのプレミアムコーヒーも。もちろん焙煎したコーヒー豆も100gから購入できます。
店内にはソファや木の椅子があり、ゆったりくつろぐことが出来ます。よく見ると、木のテーブルの下にはタイヤがついています。元は一輪車だったようで、こんなところまでリノベーションが行き届いています。本棚に並ぶコーヒーに関連した本の数々は待ち時間のお供に最適。マグカップなど、トレードマークの犬をモチーフにしたグッズも販売しており、ロースターの枠を超えた様々な楽しみを提供してくれます。
清澄白河には他にも多くのカフェがあります。オーナーはこの地域の他のカフェにも詳しく、ランチの美味しいところなど、ローカル情報を惜しみなく教えてくれます。カフェ巡りが趣味ならまずこちらのカフェからオススメです!
清澄白河のロースターカフェの先駆けである「The Cream of the Crop Coffee」。
カフェの町であるこの地でどこに行くか迷ったら、こちらを訪れてみてはいかがでしょうか。
JR常磐線の土浦駅。駅近くの土浦城跡地になっている亀城公園には、春は桜が咲き乱れ、夏は睡蓮が堀に咲き、その美しさに多くの散歩中の人の足が止まってしまいます。この土浦城、なんと平将門が建てたという説もあるとかないとか。
自然を楽しみながら歩いて行くと、素敵なカフェが見えてきました。ここが、今回ご紹介する「城藤茶店」です。
昭和11年築の古民家カフェ、藤城茶店。80年以上の歴史を持つ古民家を、リノベーションしたカフェです。
昭和の初めごろ、土浦市の東側には、海軍の航空隊があり、ここ「城藤茶店」には、その海軍の御家族が住んでいたそうです。
紫色の暖簾をくぐり引き戸を開けると、下駄箱が。下駄箱があるカフェは、なかなか珍しいですよね。そのまま奥に進むと、二間続きの板張りになっている和室があります。
ふと視線を右にずらすと、大きな本棚があり、新聞も置いてありました。奥の部屋には手前の部屋と種類の違うテーブル、そしてカウンター席が。
ランチメニューは、藤城茶店のオリジナルカレー(850円)やナポリタンなど。ドリンクは、オリジナルブレンドコーヒー(550円)ホットマロンミルク(600円)、デザートはハチミツ醤油のお餅ワッフル(450円)があります。
朝の時間帯にはドリンクにトースト・サラダがつきますので、朝ご飯を食べに来るのもよし。ちなみにドリンクを頼んだ際には、とても美味しいかりんとうが一緒についてきます。ドリンクを頼んだだけでも、お菓子が楽しめるというお得感も魅力的ですね。
このかりんとうは、土浦の銘菓前島生家の九万五千石のかりんとう。かりんとうと言うと「さくさくっ」とした食感が一般的ですが、これはしっとりとしていて、コーヒーとの相性抜群。また大きなザラメも付いているのですが、とても甘いというわけではなく、上品な和の甘さに仕上がっています。
家族の生活の場からスタートした、この建物。今は家族だけではなく、土浦駅の近くを通りかかった人たちも迎え入れる、温かいカフェに変わりました。
人と人とのつながりを大事にする城藤茶店に流れる、田舎ならではのゆったりとした時間。時が経っても変わらない風鈴の音と風の匂いが、皆さんをここで待っていますよ。
通称「門仲」と呼ばれる門前仲町。富岡八幡宮などの寺社が多く立ち並び、古くは伊能忠敬などの歴史的著名人が多く住んでいた町でもあり、東京の中でも古き良き街のひとつです。
そして、今回訪問したカフェは、門前仲町駅を出て、賑やかな商店街をはずれ、深川不動尊の参道を歩いていくと、オシャレな文字が書かれた店を発見。
ニュージーランドスタイルカフェ、「MONZ CAFE」です。
外観は民家のつくりをそのまま残し、白とナチュラルウッドカラーで綺麗に統一されています。白い外壁には茶色い「MONS CAFE」の文字が浮き出ています。
柵を横から見ると、四角い木の棒が数段あるように見えますが、実は一つ一つは木箱で、中には鉢植えが並べられているという凝ったつくり。ベンチも椅子も四角で統一されており、綺麗で清楚な印象です。
内装は、吊り照明と木製シーリングファンがオシャレな天井をはじめ、壁に据え付けられた四角い木棚の本とポットもインテリアになっており、アトリエのような雰囲気を醸し出しています。
グレーの壁に、明るい茶色の木が映えています。テーブルはやはり四角で統一。天井よりもやや明るめの木製テーブルには、個別のスポットライトが当てられています。
マグカップや食器の白さが際立ち、よりいっそう素敵に見えるのが良いですね。
店内に設置されたウォーターサーバーは、フルーツ入りのデトックスウォーターで、自由にいただくことが可能。さっぱりしてほんのりフルーツの風味があります。その上、美容効果も期待でき、美味しいので、女性のお客様が多いのも納得です。
店外にも席があり、気持ちの良い風を感じたり、鉢植えの植物を眺めながら飲食を楽しむことも出来ます。
近隣の清澄白河にあるリノベーションカフェ、「allpress espresso」の豆を使用しています。人気メニューは「ショートブラック」(400円)と「ロングブラック」(450円)。
「ショートブラック」「ロングブラック」という名称は見慣れない方も多いのではないでしょうか。
「ショートブラック」とは、いわゆるシングルエスプレッソ、「ロングブラック」(450円)はお湯にエスプレッソのダブルを落とし、飲みやすくしたものです。アメリカーノと似ていますが、お湯とエスプレッソの入れる順番が逆になっているので、エスプレッソの風味が強いです。
エスプレッソベースのドリンクは、ニュージーランドやオーストラリアでよく飲まれていたことから、このドリンクを扱うカフェはニュージーランドスタイル、又はオセアニアンスタイルと呼ばれています。
「ロングブラック」の姉妹メニューが460円の「フラットホワイト」。こちらはエスプレッソに泡立てたスチームミルクを注いだもので、カフェラテやカプチーノよりも泡が少なく、エスプレッソのカフェオレといったところです。
日本ではまだまだニュージーランドスタイルのカフェは少なく、エスプレッソ好きのコアなお客様とって「MONZ CAFE」はたまらない存在です。
また、店長が大変な犬好きで、外の席に「ワンコ連れ歓迎」という看板を立てたほど。リードフックもあるため、犬と一緒でも安心して食事を楽しむことが出来ます。犬を連れてきた外の席ご利用のお客様には、写真撮影をしてFacebookに上げてくれるという特典がつきます。
こだわりのニュージーランドスタイル、犬好きな店長という2つの個性を持つ「MONZ CAFE」。ワンコの散歩途中にカフェで一息したい、たまには変わったコーヒーを飲んでみたい、そんな方はぜひ、「MONZ CAFE」を訪れてみてください。
新東京百景に選ばれた素敵な景色を持つ街、国立駅。
春は桜並木、秋には銀杏の葉っぱの絨毯を歩くことができ、四季を感じた散歩が楽しめますね。
また、5月にあるガレージセール、12月には大学通り商店街クリスマスイベントまで、1年中イベントが満載です。
今回はそんな大学通りから閑静な住宅街に入った、リノベーションカフェ「ディーラウンジ/D Lounge」に行ってきました。
家具屋としてスタートした建物を使った「ディーラウンジ/D Lounge」。天井が高く、広々とした空間が特徴です。家具屋の次には喫茶店、その次はクリーニング屋といったように、今までこの場所では様々な人がお店を開いてきた歴史を持つ建物で、カフェを出したいと思っていた「DLounge」オーナーが、リノベーションカフェとしてオープンしました。
今年でオープン3年目ですが、この建物で長く続いたお店がなかったことから、オーナーさんは、「記録更新中!」だと笑いながら教えてくださいました。
建物は大きく、オープンテラス席があります。店内には木製テーブルが45席とたくさんあるため、お客さんが少ないときはどこに座ろうか迷ってしまいます。カウンターの周りには、様々な大きさのグラスが。
カフェに併設されている雑貨屋は、オーナーの奥様の趣味で集めた小物や洋服が、そのまま売りに出されているので、待っている時間などで楽しめますね。
手元にあるメニューとは別に、お店の中の黒板にもメニューが書いてあります。
黒板に書いてあるメニューは季節のおすすめなどが書いてあるので、迷ったときは黒板を見てもよいかもしれません。
「DLounge」の人気メニューは、「パンケーキマニア」(1380円)と「クロックムッシュパンケーキ」(1200円)。パンケーキマニアはたくさんのフルーツがのっていて女性に大人気だそうです!
クロックムッシュパンケーキは野菜とチキンの上からホワイトソースをかけ、オーブンで焼き上げたものです。甘いものが苦手な方でも、美味しくパンケーキが食べられますね。他のメニューには、サーモンベネディグト(1180円)、チーズとトマトとオムレット(1240円)などがあります。
また、ガトーショコラのケーキやバニラアイスクリームといったデザートも豊富です。
ドリンクは、コーヒーやカプチーノから、ローズソーダという珍しい飲み物、アルコール類まで豊富にあります。ディナーとしておしゃれにお酒を楽しみながら、食事をするのも楽しいかもしれません。
今回頼んだのはロイヤルミルクティー。
ちょうどよい温かさで運ばれてきたため、少し冷まさなくてもすぐに飲むことができます。ミルクをたっぷりと使っているのかコクが深く、まろやかな味わいでした。
照明の薄暗さや木材が、暖かな雰囲気を出している「DLounge」
オーナーさんも気さくで優しく、おすすめの料理を聞くと事細かに教えてくださいます。ぜひ一度、大切な方と訪れてみてはいかがでしょうか。
東京スカイツリーのお膝元にある曳舟駅。東京スカイツリーを背に約5分歩くと、狭い路地にある鳩の街通り商店街が見えてきます。この商店街の周辺は東京大空襲を逃れたため、昭和初期の木造建築が残されています。
通りには、伝統のある店だけでなく、リノベーションした店も並び、懐かしさと新しさが感じられる雰囲気が漂っていました。
保育園を過ぎたあたりで、一際レトロ感の漂う建物が見えてきました。ここが今回ご紹介する、昭和レトロな商店街にたたずむ古民家カフェ「こぐま」です。
圧倒的な存在感。外観は人の手が加わっていない独特の古さが残っていて、威厳すら感じます。それをほどよく和らげているのがお店の看板。「こぐま」という白い字とシルエットがかわいらしいです。
お店の中に入ると雰囲気は一変。古い洋楽のBGMが流れ、優しい明かりに包まれた心落ち着く空間が広がっています。
年期の入った学習机と椅子がなんとも懐かしい。
これらは、学習塾を営んでいた、店主の旦那さんのご実家から譲り受けたものだそうです。使い込んでできた自然な擦れがカフェの雰囲気とマッチしています。
店内は14席あり、隣の席と近すぎずほどよい距離です。入り口に近い席は仕切りのないオープンな席ですが、店の一番奥には間仕切りと本棚で囲まれたステキな特等席が。
後ろの本棚に並ぶ本の種類は、小説、エッセイ、漫画、生き物図鑑などかなり幅広いラインナップ。一人の読書タイムを堪能することもできる贅沢な席ですね。
ご夫婦で営んでいる「こぐま」は、築88年の元薬局をリノベーションした古民家カフェで、店内の至るところに薬局の名残が感じられます。
こちらの本棚は、もともと薬局に備え付けられていた薬品棚だったそう。棚の引き出しからは、当時の薬がたくさん出てきたそうで、中には現存しないメーカーの薬もありました。
ドリンクメニューは30種と、かなり充実しています。キンモクセイ茶やあずきラテ、りんご牛乳などのめずらしいドリンクや、サイダー工場とコラボして誕生した、こぐまサイダーもあります。
自家製ケーキのメニューは季節ごとに変わるそう。ショコラとコーヒーのタルト、あんみつ玉など、魅力的な創作スイーツはどれも気になります。
悩んだ結果、この日はオリジナルのこぐま珈琲と、キャラメルチャイのシフォンケーキをいただきました。コーヒーはほろ苦くさっぱりしており、とても飲みやすいです。シフォンケーキはふわふわな食感で、キャラメルとシナモンの香りが口いっぱいに広がりました。
カップとソーサーにも“こぐま”が。こちらは、店主の旦那さんがデザインしたオリジナルです。かわいらしくて、心がほっこりします。
ご夫婦が向島に住んだきっかけは、カフェを開くためではなく、“演劇づくり”のため。もともと劇団で演劇活動をされていて、向島を舞台にした作品を作るために移住したそう。
ただ住むのではなく、人の集まるオープンな場にしたいと思い、カフェを開いたそう。ご夫婦は「カフェを営むうちに、演劇より楽しくなってきたんです」と話してくださいました。
伺った日は、ご近所に住む3人の方がお茶をしに来ていました。店主の旦那さんとの世間話はとても楽しそう。みなさんの気さくな人柄も手伝って、いつの間にか私も話に加わっていました。初めてお会いする方ともすぐに打ち解ける雰囲気が「こぐま」にはあります。ご夫婦の「オープンな場にしたい」という想いは、今でも大切にされているのを強く感じたひとときでした。
情緒あふれる鳩の街通り商店街を散策して、こぐまで休憩するのがおすすめコース。一人の贅沢な時間を過ごしたいとき、誰かとたわいのない話をしたいとき、こぐまでのんびりした時間を過ごしてはいかがでしょうか。
Text by Kanami Niiyama
日本橋の隣に位置する、人形町。日本橋の隣にある街で、同じく深い歴史を持っています。この町に初めて訪れる人は、大通りにビルが建ち並び、会社員が行き交っているため、ただのビジネス街だと思われるかもしれません。
しかし、大通りから一歩裏へ入ると、老舗の有名な飲食店が軒を連ねています。また人形町の商店街、甘酒横町には行列を作るほど人気のたい焼き屋や、道具店、伝統工芸品を売るお店など、下町らしさのあるお店もたくさんあります。
人形町駅の甘酒横町方面の出口を利用すると、下町の雰囲気が味わえるのでおすすめです。
また、人形町には七福神のそれぞれの神を祭った神社が七カ所あり、七カ所すべてをまわる散歩コースが人気を集めています。
そのうちの一つである小綱神社の近くに、今回訪れた古民家喫茶がありました。
その名は「アーキテクツカフェ」。名前にアーキテクツ(建築)とついていることから分かる通り、建築事務所の中に作られたカフェです。
日比谷線人形町駅の出口A6から徒歩3分ほどの場所。しかし、外に看板などが出ていないため、カフェの前を通っただけではおそらく誰もそこがカフェだとは気づかないでしょう。
私が訪れた日も、先客がいなかったためお店がそもそも開いているのかどうかさえ分かりませんでしたが、意を決し、ドアを開けようと手をかけました。
しかし、ドアを開けようと引いても押しても、開かず。やっぱり今日は定休日だったのかとがっかりしましたが、奥から店員さんが小走りにやってきて、ドアを開けてくれました。引き戸でした(笑)。
店内に入ると、4mもある高い天井が、空間だけでなく気持ちも広々とさせてくれます。カフェは長方形のワンルームで、一番奥にキッチン、右手に本棚が並び、左手には2階へ続く階段が。
2階はオープンギャラリーになっていて、展示会の開催期間はいつでも覗くことができます。
座席数は20席ほど。すべて北欧デザインの家具で揃えられています。北欧の家具の特徴である、淡い色使いの革や布が椅子に張ってあり、また天然の木で作られた机が部屋に暖かみを与えてくれます。
そこにクラシックの静かな音楽がかけられていて、まさに美術館のような空間。アートに身を置く、充実した時間が味わえます。
メニューはシンプルで、5種類のドリンクのみ。シンプルだからこそ、一つひとつ素材にこだわっています。
今回注文したのはホットコーヒー。神田小川町で作られた自家栽培コーヒー豆を使用しているとのこと。
そしてこの素敵なコーヒーカップは白山陶器。一つひとつのこだわりは、「暮らし」を提案している建築事務所ならではのセンスでしょう。
コーヒー・紅茶・ジュースがお値段、500円、日本茶・ほうじ茶が350円です。ドリンクに合わせてお菓子をつけてくれる点や、暖かいおしぼりを用意してくれる「おもてなし」が充実しています。
店先に目立った看板をだしていない分、知る人ぞ知るカフェ、つまり隠れ家のようなカフェなのが、「アーキテクツカフェ」。
自分一人の時間を楽しむための場所としておすすめです。読書をしてもいいし、ただぼんやり座っているだけでもいいでしょう。思い思いに過ごせる空気が流れています。
お店らしくないので入るのにためらわれてしまうかもしれませんが、一度扉を開ければ(引き戸ですよ!)、美術館のような落ち着いた空間にきっと満足するはず。
一人で考えごとをしたいとき、北欧デザインに触れてみたい人など、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
寺社や資料館から歴史を感じる古き良き街、“清澄白河”。実はインターナショナルスクールから子供たちの賑わいが聞こえる国際色漂う街でもあります。
そんな土地柄か、駅前には個性的な個人経営のお店が並びます。その一つ、港に近い地域柄が色濃く出ているお店「PORTMANS CAFE」を訪れてみました。
「PORTMANS」という言葉通り、看板の絵や外観は港や船をイメージしたもの。築30年あまりのビルの一階部分を数人のスタッフでセルフ・リノベーションしたスペースはカフェに留まらず人々の交流の拠点となるような場としてつくられました。
世界中から人やモノが集まってはあちこちへ運ばれていく「港」と、コンピューターと周辺装置を接続する「PORT」の2つの意味を掛けて「PORTMANS CAFE」という名前にしたのだそうです。ネーミングセンスからして素敵ですね!
内装は船内をイメージした凝ったつくりで全体的にアンティーク調。「PORTMANS CAFE」は、各種カタログやポスターなどの制作物をはじめ、WEBデザイン、店舗内装デザインまで多岐にわたる、デザイン会社「PORTMANS Co. Ltd.」にて運営しています。
そのため、店内全体が一つのアート作品のようです。船の帆のようなカーテンに、宝箱みたいなテーブル、ミロのヴィーナスの石像、豪華なソファと、豪華な船内風のつくりになっています。宝箱や彫刻などの装飾のせいか、普通の船というより海賊船に乗ったような気分。
かなりリアルで凝ったつくりになっているため、「本物?」と触ってみたくなります。品の良い茶色のソファから高級感も感じられてリッチな気分に。
定番のポートマンズブレンドコーヒーは400円。同じ清澄白河のロースターカフェ「ARISE COFFEE」の豆を使用した「アライズブレンド」も400円です。
スコーン450円、400円のガトーショコラやチーズケーキといったスイーツから、900円のポートマンズカレーをはじめとしたランチメニューも充実しています。
週末限定のリラクゼーションサロンや、フラワーショップの方とコラボしたワークショップなど、カフェに留まらないサービスが人気の秘密。自分でワークショップを企画し、提案してお店を借りることも出来るそうです。
「PORTMANS CAFE」という空間そのものが、人々の交流の場として地域に根付いている様子が感じられます。
地域における、人と人との交流の場をつくる「PORTMANS CAFE」。船が好き、船に乗りたいけど機会がない。そんな方はこちらで船員気分を味わうのもいかがでしょうか?
最近“カフェ&コーヒーショップの街”として話題沸騰の清澄白河。そんな清澄白河に、ぜひ訪れてほしいリノベカフェがあります。
清澄白河駅から徒歩10分、閑静な住宅街に、今までの“倉庫”のイメージを一瞬で吹き飛ばしてしまうほどかっこいい、ウッド調の倉庫を発見しました。そこが、今回ご紹介するニュージーランド発「Allpress Espresso 東京ロースタリー & カフェ」です。
外観は焦げ茶色の外壁に、明るいウッドカラーのドア枠がよく映えて、おしゃれな別荘といった風情です。2014年8月にオープンし、倉庫全体がリノベーションによって、血が通ったように生き生きと生まれ変わっています。「ALLPRESS」の文字が光る看板が目を惹きます。また、木材倉庫の強みである、天井の高さと広さを生かした地域有数のロースターカフェでもあります。
7割生豆・2割焙煎で決まると言われているコーヒーの味。オールプレスでは、コーヒー豆の生産から、焙煎しお客様に提供する一杯まで、全ての過程で絶対に妥協はしません。「最高の一杯」を求め、世界中の生産地の農家、工場と輸出業者を定期的に訪問しています。
そのため、安定して高品質の豆を仕入れています。豆はアラビカ種の最高品質のものだけを使用し、最新鋭のロースティングテクノロジーによって豆を焙煎。丁寧に淹れられた一杯を楽しむことができます。ちなみに、近隣に位置する門前仲町の「MONS CAFE」に焙煎した豆を卸しています。
メニューは、ニュージーランドスタイルの「ロングブラック」「フラットホワイト」などが並びます。エスプレッソに不慣れなお客様には、エスプレッソをお湯で割る「ロングブラック」、ミルクが入って比較的飲みやすい「フラットホワイト」をおすすめしているようです。
「フラットホワイト」と「カフェラテ」は一見似ていますが、少し違います。その違いはフォームの量で、「フラットホワイト」は「カフェラテ」よりもフォームが少なく、その分エスプレッソの量が多くなっています。エスプレッソに馴染みの薄い方にも分かりやすいように、店員さんが丁寧に説明してくれるので、初めてでも安心です。
今回は、430円の「フラットホワイト」をいただくことに。なんと、店員さんが綺麗なハートマークのラテアートを描いてくださいました。
女性なら思わず「可愛い!」と写真を撮ってSNSにアップしたくなるぐらい。デートで連れて行ってもらったお店でこんなサービスされたら、思わずにっこりしてしまいますね。
明るくてハイセンスな内装のためか、若い女性に人気で、途切れなくお客様がやってきます。ロースタースペースとカフェスペースはガラスで仕切られており、店員さんが丁寧に焙煎している様子を拝見しながら、ゆったり広々と過ごすことが出来ます。
また、様々な種類のローストした豆を購入することが出来るのも、ロースターカフェの魅力。コーヒー豆だけではなく、可愛いコーヒーバッグやバリスタガイド、ポットといったティータイムに欠かせないアイテムも販売しています。コーヒーバッグの売り上げは、地域コミュニティの催し等に還元されるのだそうです。地域の交流の場としても機能している様子が感じられます。
本格エスプレッソ文化の発信地「Allpress Espresso 東京ロースタリー&カフェ」。散歩途中の休憩に、立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
早稲田大学の学生と昔から住んでいる地元住民の方が入り混じる町、早稲田。
東西線早稲田駅付近は、学生のためにファーストフードやラーメン店などが多く立ち並んでいますが、その横には地元住民のための薬局が軒を連ねており、地元に密着した街です。
東西線早稲田駅から大学を結ぶちょうど真ん中の道に、学生でも地元の方でも人気の古民家カフェがあります。
その名は「Café VG」。
VGはベジタブル(VeGetable)からきていて、名前のとおりベジタリアン向けのメニューが中心になっています。平均約800円前後で楽しめるランチと、メニューが豊富なディナーが魅力のカフェ。
このカフェが他のカフェと少し違うところは、2匹のかわいい犬がお出迎えしてくれるところ。
テラス席から入り口を開けると、勢いよく犬が飛び出てきて驚かされます。もちろんペットを同伴してお店を利用できるので、犬を飼っている地元の方も気軽に立ち寄ることができますね。
店内は、大きな照明で部屋全体を照らしているのではなく、いくつもの小さな照明で部屋の所々を照らしています。その効果によって、心地よい明るさと、奥行きのある落ち着いた空間を作り出しています。
また、壁にはおしゃれでポップな絵が飾られていますが、さらに工夫が。プロジェクターで音声を消した映画を流す演出によって、それが「動くアート」を作り出していました。
また、ジャズの音楽が会話を邪魔しない程度に心地よく流れているのも魅力的です。
座席数は30席ほど。イスやテーブルはそれぞれ異なったデザインですが、テーブルの大きさで部屋全体に統一感を出しています。
ソファー席も用意されていて、複数の友人と訪れたときでも、ゆったりと過ごすことができます。
メニューは、食事が約10種類、ドリンクもアルコールを含めて20種類以上ある豊富さ。黒糖ラテやカフェシェケラートなど、他ではなかなか見かけない珍しいドリンクが揃っているので、どれを頼もうか悩んでしまいそう。
夜はアルコールメニューもあるので、食事と一杯軽く飲むこともできるし、お酒だけを楽しむこともできます。ドリンクは350円〜、料理は700円〜、デザートは600円〜と、ついついオーダーしてしまう値段設定です。
このお店の看板犬にちなんで、マグカップの取手部分が犬の形をしています。
野菜が好きな人も不足しているなと感じている人にも頼みやすいメニューであることや、ペット同伴OKというみんなに優しい店作りは、「Café VG」ならではのこだわりです。
安くて手軽なファーストフードが多い土地ですが、それに反して野菜を中心としたメニューを提供しているところが、学生には嬉しいところ。
また、犬の散歩をしている人をよくみかける早稲田で、飼い主同士の交流の場でもあるのが、「Café VG」です。
学生と地元住民のそれぞれのニーズに応えているカフェではないでしょうか。
学生や地元住民だけでなくても、野菜を楽しみたいときや出迎えてくれるお店の看板犬に会いたいとき、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
宮沢賢治の故郷として有名な岩手県。古くからの町家や長屋、蔵がその街並みを作り上げています。岩手県にはそんな古くからあるものをリノベーションして作られたカフェがたくさん!今回は、岩手を訪れたら立ち寄ってみたくなるカフェをたくさん紹介します。
引用元:風音土香
築130年以上の古民家を活用したカフェになっており、サロンとしても使われています。
住所:岩手県北上市二子町野田43
営業時間: 10:00~16:00
定休日: 月曜日
TEL:0197-72-7746
WEBサイト:古民家カフェ ほっこり
引用元:和洋食堂 エクリュ
フランス語で「自然のままに」を意味する「エクリュ」。そんな自然派のカフェでは干物定食が大人気です。
住所:岩手県胆沢郡金ケ崎町西根六軒丁2
最寄駅: 金ヶ崎駅
営業時間: 11:30~21:00
定休日: 火曜日
TEL:0197-34-3008
WEBサイト:和洋食堂 エクリュ
江戸時代築200年のりのべカフェの人気メニューはなんと、パンです。
パンは白くなく玄米入の薄茶色のそれは、蒸かしたて弾力ありながらもふわふわで、きめ細かく仕上がっています。
住所:岩手県盛岡市上ノ橋町1-48 彩園子
最寄駅: 上盛岡駅
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 日曜日
TEL:019-653-4646
WEBサイト:一茶寮
引用元:徳蔵カフェ
大正時代に作られた蔵でいただく蔵ビールは、建物の趣を感じつつ、その味わいの深さに舌鼓です。
住所:岩手県一関市田村町5-42
最寄駅: 一関駅
営業時間: 10:00~17:00
TEL:0191-21-1144
WEBサイト:徳蔵カフェ
引用元:カフェ・ド・蔵
明治18年に建てられた蔵は、木製の梁が赤身を帯びた色でしっかりと天井を支えている。
住所:岩手県花巻市湯本1-125
営業時間: 9:00~18:00
定休日: 無休
TEL:0198-37-2165
WEBサイト:カフェ・ド・蔵
引用元:クラシコ カフェ&ファニチャー
この一帯は蔵を中心に、街並みが統一されています。
住所:岩手県奥州市江刺区中町3-18
営業時間: 10:00~24:00
定休日: 不定休 夏季・年末年始
TEL:0197-31-2800
WEBサイト:クラシコ カフェ&ファニチャー
引用元:ガレージカフェグラント
昭和の大きな町工場の中にカフェをつくりました。とてもエキセントリックなカフェに仕上がっています。
住所:岩手県盛岡市津志田南3丁目14-80
最寄駅: 岩手飯岡駅
営業時間: 12:00~15:00 18:00~24:00
定休日: 水曜・第1、第3木曜
TEL: 019-681-4173
WEBサイト:ガレージカフェグラント
まるでタイムスリップしたかのように、ゆったりとした時間が流れる、落ち着くカフェになります。
住所:岩手県盛岡市三本柳12地割20-2
TEL:019-638-1301
WEBサイト:KuRa珈琲
築60年の「福富しるこ店」だった場所を、今度はおしゃれなカフェに生まれ変わりました。もちろん、おしるこも売ってます。
住所:岩手県盛岡市南大通1-1-23
最寄駅: 仙北町駅
営業時間: [火~土] 11:00~L.O.18:00
[日] 11:00~L.O.18:00
定休日: 月曜日、第三日曜日
TEL:019-907-0090
WEBサイト:よりどこ
コーヒーカップ一つひとつにまでこだわっており、カップの味わいも楽しめるカフェになっています。
住所:岩手県遠野市中央通り4-26
最寄駅: 遠野駅
営業時間: 11:00~17:00
定休日: 日曜日、祝日
TEL:0198-62-7700
WEBサイト:on cafe
都営大江戸線と半蔵門線が走り、東京駅からもほど近い“清澄白河駅”。
近くには隅田川や清澄庭園があり、優雅な雰囲気を醸し出しています。
一方で、十数ものお寺が点在し、江戸時代から引き継がれた情緒あふれる下町の姿が広がります。
そんな風情を感じる街を歩くこと10分、大通りから一本横道に入ると見えてきました。
赤い看板が目印の「深田荘/fukadaso」。
少し色のはげた外壁が、落ち着いた雰囲気を演出してくれています。
ここfukadasoは、解体間際の風呂なしアパートがリノベーションされたそうで、あえて最低限の手入れのみにすることで、
昔ながらのレトロさが残されています。二階建てになっているのですが、今回おじゃまさせていただくのは、1階のカフェ。
2階はギャラリーや雑貨屋さんなど、こちらもおしゃれなお店が入っていました。ときたまイベントなども開かれるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
店内に入ると、凛としつつも穏やかな声で、おばあちゃんオーナーが「こんにちは」と声をかけてくださいました。
お客様がいっぱいで店内が忙しそうなのに、気にかけてくださるとやはり嬉しい気持ちになりますね。
おしゃれなカフェは緊張してしまう人も多いと思いますが、オーナーの優しい一言で心がほぐれます。
注文したのは、ドリップコーヒーとチーズケーキ。ブラックコーヒーの深い苦味がチーズケーキの甘さをいっそう引き立ててくれます。
休日の午後は読書でもしながらずっとこうしていたいですね。
ドリップコーヒーが450円、カフェラテが500円、プレーンパンケーキが600円、チーズケーキが400円。
デザートにもついつい手を出しやすい価格設定ですね。
店内の小物もおしゃれで目をひくものが多かったのでカメラを向けていると、オーナーに「写真撮るの好きなの?」と聞いていただいて、そうなんです!と答えると、
「どんどん撮っていってね。」とテラスへ案内してくださいました。オーナーの人柄のよさが伝わってきます。
テラスには観葉植物もおいてあるので、目も癒されますね。
カフェの街として知られるようになってきた清澄白河。
一見さんも常連さんも心地よく過ごせる「深田荘/fukadaso」で、
学校や会社の帰り、あるいは都会の喧騒から少し離れてみたいとき、気軽に立ち寄ってリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
駅の改札を出ると、目の前には足湯。ズボンの裾をまくりあげた子どもや若いカップル、お年寄りの笑顔が飛び込んできます。
そう、ここは熱海。日本を代表とする温泉街です。
駅すぐ近くにある仲見世商店街と平和通り商店街は、連休ともなると食事やお土産を求める観光客でにぎわいます。仲見世商店街を入ってすぐ、周りのお店に溶け込むようにたたずむのが「KICHI+」です。
日差しが優しく差し込む店内へ入ると、白壁と木の家具が配置されたナチュラルな雰囲気が広がっています。
訪れた日は月曜日のちょうどお昼時。店内はほぼ満席で、小さいお子さんを連れたご家族やお友達同士が、お食事をいただきながら、おしゃべりに花を咲かせていました。
店員さんに「2階の席でお好きな席へ…」と案内され、階段を上ると1階とはまったく違った雰囲気の部屋が現れます。
KICHI+は築60年以上の果物屋をリノベーションして作られました。1階は仕切りのない解放感あふれる空間。一方、2階は柱や壁、ふすまで仕切られたいくつかの部屋があります。ここが果物屋だったころ、2階にはお店の人が生活していたのかもしれません。
手前のギャラリーを抜けると木の家具が配置されたおこもり感のある空間が広がります。
2階は4人掛けが4卓、2人掛けが1卓と計18席ほどで、広々と贅沢な空間。テーブルやイスは席によってデザインが異なり、どこに座ろうか迷ってしまいます。
実は、こちらの家具はイギリスのアンティークを扱うKENT ANTIQUESのもの。「修理することを考えて修理する=循環」をコンセプトかかげるKENT ANTIQUESは、多くの家具職人が定住する静岡を拠点に、家具を修理・販売しています。
KICHI+は、木のフローリングに改装された和室とアンティーク家具が調和し、懐かしさの中にも洗練された上品な雰囲気。いつまでもいたくなるような居心地の良さです。
また、地産池消のフードメニューも大きな魅力。
食材のほとんどが熱海や伊豆の地元産。夏の献立には「薬膳」という言葉はないものの、熱を発散させ、熱バテ防止に効果がある旬食材が多く取り入れられています。
食材のうまみがしっかり感じられるやさしい味で、ゆっくり噛みしめながらいただきたくなります。
デザートもすべてお店の手作り。
写真はヨーグルトムースレモンカード入りで、甘酸っぱいレモンの薄切りが中に入っています。まったり濃厚なムースとレモンの甘酸っぱさが絶妙なバランス!
ドリンクは、ソフトドリンク500円~、コーヒー450円~、ビール550円~。
お食事は、丼もの1000円~、ランチ1100円、桜エビとしらすピザトースト650円、デザート250円~など。
ほっとできる空間と、静岡産の旬食材ごはんで、身も心も元気になれるお食事&休憩処です。
「熱海になぜ、カフェを作ろうと思ったのですか?」オーナーに尋ねると、こんな回答が返ってきました。
「熱海には純喫茶は多くあったけど、カフェがなかったんです。熱海には若い人も多くやってくるけど、マクドナルドなどに集まっていて…。だから若い人が楽しめる場所を作りたかったんです。」
今や、若い人だけではなく幅広い世代が憩う、KICHI+。
体を気遣った料理、リノベーションして生まれたお店、長く使われているアンティーク家具。人とものを大切に想っているオーナーやスタッフが、この居心地の良さを生み出しているのでしょう。
ほっと一息つきながらも静岡らしさと人のぬくもりを感じられるKICHI+で、身も心もエネルギーを満タンにして、旅の続きを楽しんではいかがでしょうか。
Text By Kanami Niiyama
お洒落なカフェやレストランが集まる神楽坂。
土日になると多くの人がそれを求めて集まります。大通りに面しているお店もあれば、見逃してしまいそうな小さな路地裏に入らなければいけないお店もあるのが、この街の特徴。
「茶寮」は東西線神楽坂駅より坂道を下って、徒歩約5分の場所にありますが、ここも路地裏に注意しないと通り過ぎてしまいそう。
しかし、このカフェ激戦区で「茶寮」は高い人気を誇っています。路地裏に位置していますが、大きな店構えが特徴で、道を通れば誰もがすぐ目につくわかりやすいお店です。
休日は「茶寮」の豊富でリーズナブルなメニューと神楽坂らしいおしゃれな店内の雰囲気を求めて、店の前は長蛇の列。平日の開店時間に合わせて行くのがベストでしょう。
ここの建物は築40年ほど。アパートをリノベーションし、カフェに生まれ変わりました。
店内は、木の柱がうまく空間を二分割にしていることと十分なスペースがあることで、隣のお客さんが気にならず、落ち着いて食事を楽しめます。また、木をベースにしたインテリアが、店内にいながら自然を感じさせてくれます。
座席は店内で30席、隣のテラス席が10席ほどの、広々とした空間です。白と茶色の家具で統一されていることにより、明るくてバランスのとれた仕上がりに。
テラス席は、通りからはあまり見えないように工夫されいるので、一目を気にせず食事をすることができます。また、時間帯によっては、昼の風景と夜の風景の違いを楽しむこともできます。
女性に嬉しいランチメニューは、リーズナブルで選択肢も様々。
何回来ても飽きない工夫がされています。約1000円というセットプライスも、注文しやすい魅力のひとつ。
洋スイーツ、和スイーツどちらも豊富。
特に、抹茶フォンデュは他にはない茶寮で人気のメニュー。ドリンクは500円から、スイーツは800円からですが、セットにすると1000円でスイーツもドリンクも楽しめます。
茶寮のようなメニューが豊富で落ち着ける空間でなら、ランチ目的で友人や恋人とゆっくり会話を楽しむ時間を作ることができそう。
また、抹茶フォンデュなど話題性のあるトピックで、美味しくて楽しい時間を共有しやすいです。
大通りの喧噪から外れたカフェで、おいしい食事と会話を楽しむ空間。
神楽坂で列ができるほど人気な理由も、誰かと一緒に来て楽しみたいと思う人が多いからではないでしょうか。
ここでは、茶寮のお菓子や小物も販売されています。
一緒に茶寮を楽しめなかった他の大切な人にも、小さなお土産として楽しさを共有できそうですね。
渋谷のすぐ隣、おしゃれな街としてイメージする人も多い、中目黒。
平日も多くの人で溢れる中目黒から、目黒川の方に5分ほど歩くと、街の様相も住宅街へと徐々に変化していきます。
住宅地を進んでいくと、小さな看板とほっそりとした路地が。
その先に、ありました古民家カフェ「青家」です。
砂利の敷かれた小さな路地を進んでいくと、趣ある古民家が見えてきました。入り口を照らす照明には「青家」の文字が書かれています。
のれんを押して中に入ると、店内は自然光と少しの間接照明で照らされ、ゆったりとした雰囲気が感じられます。
天井には日本家屋を思わせる欄間も残されており、タイムスリップしたような時間が流れています。
店内の座席数は約20人ほど。女性のお客さんが多いせいか、3~4人向けのテーブル席が人気です。
一人でいらっしゃるお客さんでも気軽に入れるようカウンター席が設けられ、温もりある木のカウンターで料理を堪能することができます。
メニューを開くと、一つひとつ丁寧に料理の説明がされています。
青家で人気なのは、京風だしと青家特製のブレンド自家製味噌で作った「青家辛鍋」(950円)というメニュー。国産大豆とコラーゲンがたっぷりで、女性から大人気のランチメニュー。
他にも、旬の野菜でメニューが変わる、「京おばんざい薬膳定食」(1400円)もオススメです。
ティータイムに青家を訪れるなら、「青家名物 手作りわらび餅」(500円)が絶品です。とろけるような食感と、きな粉とわらび餅の旨みが口いっぱいに広がります。
人気すぎて売り切れる場合もあるので、お目当ての際はなるべくお早めに。
青家のメニューは「京おばんざい」というもの。
おばんざいとは、大切な家族のことを考えて、毎日作る家庭料理のことです。
「季節ごとの違いや、素材への感謝を忘れずに作る。」という当たり前のことを当たり前にするという強い想いが、メニューの一つひとつに込められています。
日頃忘れがちになりやすい、食材や携わる人たちへの感謝。「いただきます」や「ごちそうさま」というちょっとした一言を、青家のランチで思い出してみるのもいいかもしれません。体だけでなく、心にもいいランチになってくれるに違いありません。
心と身体をリフレッシュしたい方は、ゆったりと時間が流れる、目黒川そばのカフェ「青家」で、
美味しく健康的な料理と、古民家ならではののんびりした雰囲気の中、心を落ち着かせみてはいかがでしょうか。
静岡県を代表するリゾートといえば“熱海”。温泉やビーチはもちろん、樹齢2000年を超える大木や新鮮な魚介など、自然からの恵みを体感できるスポットで、毎年多くの観光客で賑わいます。
今日も、駅前のタクシー乗り場を抜けると、レトロな雰囲気が漂う仲見世商店街は大盛況です。
この通りをまっすぐ進むと、もう一つの平和通り商店街につながる路地が。
活気のある商店街の雰囲気とは一転。古い民家が連なる中にひっそりとたたずむのが、CAFE KICHIです。
あまりにも周りに溶け込んでいたため、気付かずに通り過ぎてしまいました。
年期の入った重厚なドアを開けると、かわいらしい店員さんが出迎えてくれました。
CAFE KICHIは1階に3卓と、2階に4卓あり、隣の人の話し声が特に気にならないくらいゆったりとしたスペースが確保されています。
店内の赤茶色の砂壁、歳月の経過を感じる味のあるテーブル、小さなランプがふんわり照らす店内。
落ち着いたあたたかみのある雰囲気です。
2階につながる階段を上ると…日が優しく差し込む明るい空間が広がっています。
一卓一卓のスペースは、布でゆるりと仕切られ、どの席についても一人の時間や仲間たちとの時間を堪能できそうです。
気になるメニューはというと…
コーヒー6種510円~、アレンジコーヒー5種620円~、紅茶9種類、ソフトドリンク4種510円~、その他アルコール、お店自慢のスイーツ、軽食(季節で変わる野菜のキッシュ、桜エビとしらすのピザトースト)など…すごく充実しています。
そして、メニューの食材は、ほとんど地元静岡で採れるものを使うというこだわり。
注文して出てきたのは、取っ手のない器に入ったカフェオレ。
器を両手で握ると感じるのは、じんわり伝わってくる温かさと、やさしい陶器のさわり心地。一口飲めば、ほっと心が休まる瞬間がやってきます。苦みがなく、ミルク感の強いまろやかな味わいで、苦いコーヒーが苦手な方には特におすすめ。
一方、女性の店員さんのおすすめは、香りが良いモカブレンド、フレンチローストだそう。「レアチーズケーキやスコーンと合わせていただくのが好きなんです」と、ステキな笑顔で答えてくださいました。もともとCAFE KICHIに客として訪れ、大好きになってしまいアルバイトを始めたそうです。
CAFE KICHIは築30年以上経つ古民家をリノベーションして作られました。このカフェのオーナーは「純喫茶しかなかった熱海に、若い人も楽しめる場所を作りたい」という想いでCAFE KICHIをオープンさせたそう。
実は、姉妹店であるKICHI+、KASHI KICHIのオーナーでもあります。これら3つのお店のリノベーションを手がけたのは、オーナーの知り合いだった藤原慎一郎さんのデザイン事務所、「ケンブリッジの森」です。藤原慎一郎さんは静岡県沼津市出身で、沼津に事務所を構えるほど沼津を愛している方。
カフェの内装だけでなく、廃材を利用して作られたテーブルやチェア、曲線が美しい木の花の照明などのデザインも手掛けたそうです。
静岡の食材を使ったメニュー、そして静岡を愛する人が作り上げ、営なんでいる「CAFE KICHI」。ここでは、温泉やビーチなどの観光で感じる静岡らしさだけでなく、静岡の人のぬくもりとつながりを感じることができます。
「遠目なら…」と写真をOKしてくれたシャイな店員さんたち。
彼らと話すと、熱海の新しい魅力を発見することでしょう。
Text By Kanami Niiyama
桜の名所「千鳥ケ淵」を始めとする自然豊かな北の丸公園でも有名な九段下。
土日や平日夜は、日本武道館でのイベント客、科学技術館、東京国立近代美術館など多くの観光客で賑わいます。
しかし平日の昼間になると一転、多くのオフィスビルが建ち並ぶ九段下は、ビジネスパーソンが行き交うビジネスの中心地に様変わり。そんな様々な顔をを持つこの街の路地裏に、ひっそりと佇む喫茶店があります。
その名は「きっさこ」。
喫茶去(きっさこ)とは、禅語の中にでてくる言葉のひとつで、どうぞ、お茶でも召し上がれという意味を持っています。
お茶を点てるときには相手がどんな人だろうと関係なく振る舞おうという心からきてるそうです。
この言葉通りに、コーヒーは一杯一杯、豆から引き、丁寧に抽出している様子が客席からも外からもみることができます。
またキッチンが道側に設置され、昼時にはテイクアウトのお客様も頻繁に訪れています。
ビジネスパーソンの方がよく訪れるお店ですが、実はお店の近くには専修大学もあり、学生の方も利用しやすい喫茶店です。
リノベーションによって青を基調としたモダンでおしゃれな雰囲気に生まれ変わった引き戸を引くと、
ジャズの音が聞こえ、大人な雰囲気のジャズバーのような空間が広がります。
部屋の中心部の天井高い本棚にはたくさんのレコードが並べられているのが目に入り、
クラシックピアノも置いてある事で、ゆったりと落ち着いた心持ちにさせてくれます。
座席は全部で20席ほど。
どの椅子も淡いブルー色の椅子張りで統一されており、シックでおしゃれな店内。
柔らかな色合いとタッチでデザインされた田舎の風景が電球傘に。
また、メニューの表紙はレコードジャケットになっていて、とても素敵ですね。
何気なく見渡してみると、オーナーさんのセンスやこだわりを垣間みることができます。
ここの一番のおすすめはチーズケーキ。
価格は350円からと他の喫茶店に比べて安いのが特徴です。その理由は、ドリンクとケーキを頼んで1000円以内におさまる工夫がされています。
ドリンクはブラックコーヒーがメインで、3種類の豆の挽き方を選べるほどこだわるほど。価格はコーヒーが600円、他が700円です。
外の騒音を避け、仕事の打ち合わせや個人の作業に集中したいときに、ここのカフェを良い隠れ家にしてみてはいかがでしょうか。
本格コーヒーを味わいながら、ジャズを楽しむも良し、作業に集中するのもよいですね。
九段下のカフェらしくWifiも完備されているので、パソコンを持ってきて仕事や宿題をすることもできます。
路地裏に何気なく佇むこのカフェは、名前のとおり誰でも気軽に立ち寄れる雰囲気。
また、大通りから路地裏、そしてお店の小さな入り口を順にかいくぐっていくと、騒音に惑わされない落ち着いた空間へと吸い込まれていくみたいです。
多くの若者で賑わう、渋谷駅ハチ公口から井の頭通りへ。
西武百貨店などが並ぶ通りを少し外れ、ライブハウスや個人店が並ぶ細い通りへ入っていくと、木を基調としたオシャレな建物の窓に、白い帽子で料理に勤しむシェフの姿。
フランス料理の隠れ家レストラン「cent-trente-neuf/サントラントヌフ」です。
「ヌフカフェはなぜ潰れないのか?」という著書にある恵比寿の「ヌフ・カフェ」をはじめ、セルフリノベーションカフェを次々と展開している有限会社イーストミーツウエストが手掛けています。
同社のカフェはフランスをベースにした空間で、人の流れを作ることを得意としています。
ランチメニューは日替わりで、メニューに日付が入っており、デザインも日々変えているようです。850円~1000円のお手頃価格でサラダとパン、ドリンク付き。
お店のおすすめ商品はじゃがいもの冷製スープ。ランチセットに追加することが出来ます。
夜はワイン、カクテルが充実。おつまみの種類も豊富です。
ドアにはイルミネーションがキラキラと光り、外壁にはメニューが書かれた黒板。
ランチメニュー、ケーキセット、バーメニューと時間帯別にメニューが書かれています。
シェフがキッチンで料理している姿が垣間見える小窓があるのが特徴的。
パリッとしたパンにサラダ、フランス料理を気軽に楽しめるのが魅力です。メニューも日々変わるので、何度訪れてもいいですね。
仕事終わりや、近くのライブハウスでのイベント終わり等、バーの需要も高そうです。
赤みがかった木を基調としたテーブルと椅子で統一された店内。
ワインボトルが飾られている棚や素材が並べられた中の見える冷蔵庫など、フレッシュさを感じさせるレイアウト。
飾りは少な目ですが統一感のある印象で、まさにフランスを感じる、シンプルでオシャレな空間です。
本格フランス料理を楽しめ、カフェもバーも充実の「cent-trente-neuf/サントラントヌフ」。
少し贅沢な気分を味わいたくなったとき、
シェフの顔の見えるフランス料理の隠れ家レストランを、ぜひ訪れてみてください。
新宿の隣に位置するこじんまりした静かな住宅街“代田橋”。
駅名は以前、この近くに架かっていた橋の名「代田橋」から取っており、橋の名の由来は伝説の巨人「ダイダラボッチ」と言われています。
小さな飲食店が並ぶ通りを外れ、路地裏の住宅街を歩くと少し間口の広いお店を見つけました。
一見ブティックのようなリノベーションカフェの名前は「CHUBBY/チャビー」。
元々は町工場だったのを今のオーナーと知り合い数名で改装し、カフェもバーも出来るお店にしたそうです。店内は工場リノベーションならではの広さが際立ちます。ほとんど仕切りのない広々した造りのため、大人数のパーティー利用も可能です。
隣のテーブルとの間隔も広く、他の人の会話もあまり気にならないのでパソコン作業をする人にもオススメです。
元の造りをほとんどそのまま残してあり、木の感触を直に感じられるテーブルや柱、木製のメニューが目につきます。
ランチはボリュームのあるサラダ、ドリンク付きで1000円とリーズナブル。
バーのおつまみメニューは600円~900円で、福岡産の有機野菜を使用した日替わりメニューが特徴です。
他にも国産ぶどうを使用したぶどう酢の水割りなど、健康志向のメニューが豊富で素材へのこだわりが随所に見られますね。店員さんがお勧めの食べ方を教えてくれるので初めてでも安心ですね。
ランチ、カフェ、バーという3つの顔を持つお店の人気の秘密は行き届いた優しい接客。
店内へ入るとすぐに店員さんがフレンドリーに話しかけてくれて、店内の展示品、販売品の解説もしてくれるのがいいですね。
聞く前にお手洗いの場所を教えてくれるなど、こちらの期待以上のサービス。
お出迎えからお見送りまで気分よく過ごせます。常連さんが多いのも納得ですね。
明るく優しく丁寧な接客と、身体に優しい野菜料理。
ふらっとバーに立ち寄りたいとき、都会の人混みを離れてゆったりしたいとき、代田橋の「CHUBBY/チャビー」を訪ねてみてください。
Sorry. No data so far.
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