夏の風物詩、スイカ。
水分と糖分の補給が美味しくできる、素晴らしい野菜です。
糖度が高く形の整ったスイカは、お中元などの贈答用にも多く使われますね。
今回は、農水省2013年11月8日公表の資料より、スイカの名産地の最新版リストを紹介します。
スイカは分類上、果物ではなく野菜です。
収穫量は、文字通り収穫された量を表します。
それに対して出荷量は、実際に農協などの販売チャネルを通して、出荷された量のこと。
収穫量から、農家さんの自家消費量や贈与量を差し引いたもので、一般にはこちらを生産量とします。
以下は、出荷量(生産量)ベースのランキングになります。
(データ:平成24年産野菜生産出荷統計確報農林水産省作況調査2013年11月8日公表より)
全国
収穫量:370,300トン
出荷量:316,200トン
1位:熊本県 全体の18%
収穫量:55,500トン
出荷量:52,500トン
スイカと言えばやっぱり熊本県です。
その中でも熊本県植木町は、地区町村規模で見ても全国第1位の生産量を誇り、全国からスイカ栽培のプロフェッショナルが集まる町として知られています。
ちなみに植木町は、あの西郷隆盛が活躍した西南戦争最大の激戦地、「田原坂の戦い」がある町です。
2位:千葉県 全体の14%
収穫量:43,500トン
出荷量:40,500トン
堂々の2位は千葉県。千葉県は北部の富里市と八街(やちまた)市が主な産地。
富里市では、「給スイカ所」で喉を潤しながら街を走る「富里スイカロードレース大会」が毎年行われていることで知られています。
3位:山形県 全体の11%
収穫量:36,700トン
出荷量:31,500トン
3位の山形県産スイカの8割を生産するのが、尾花沢(おばなざわ)盆地地域。近年尾花沢スイカブランドとして定着してきました。
スイカの出荷量の最盛期を迎える7月〜8月は、山形県の尾花沢スイカが都市部を中心に多く出回ります。
4位:鳥取県 全体の7%
収穫量:22,400トン
出荷量:20,300トン
鳥取県は、大栄町(現:北栄町)の「大栄すいか」がスイカのブランドとして知られています。
毎年7月には、他名産品の長芋と一緒に「北栄町すいか・ながいも健康マラソン」が開催され、町の一大イベントになっているようです。
5位:長野県 全体の6%
収穫量:19,500トン
出荷量:18,300トン
長野県産スイカは、松本盆地で栽培されるスイカブランド「松本ハイランド」が有名ですね。
ともに松本盆地のスイカ産地として知られていた波多野町と山形村の農協が合併する形で、農協「松本ハイランド」を立ち上げ、現在の全国的に知られるスイカブランドになったという経緯があります。
まとめ
スイカの名産地ランキングベスト5でした。
今回紹介した5県で、昨年の全国スイカ生産量の半分以上に当たる56%を生産しています。
なお、ここでは紹介しなかった新潟県も立派なスイカの産地で、出荷量では惜しくも6位だったものの、
収穫量では、4位の鳥取県に並んでいます。
一般にスイカの栽培は、日照時間が長く夜は涼しい、水はけの良い砂地や栄養がある火山灰地質の土地が良いとされていますが、そのことがランキングからも読み取れますね。
平成24年産野菜生産出荷統計確報
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001115571