正式名称は、浅草神社例祭(例大祭とも)。
東京随一の古刹、浅草寺の隣にある浅草神社の年に一度のお祭です。
2012年の動員は3日間で過去最高184万人と、200万人近い人が集まる、東京では最大の由緒正しいお祭です。
そもそも例祭って?
例という文字は、「ためし」と読み、「整った決まり」という意味があります。
一年に一度、決まった日に開催されるから、例祭と言うのです。
例祭は、その神社に祀られているご神体にまつわる日にちに定められるため、全国の神社でそれぞれです。
例祭には、年に一度、町を守り続ける神様に、
「今年の町も神様のお陰でこのように賑わっています。ありがとうございます。」
と町を神様にお見せし、感謝するという大切な目的があります。
だから、神輿(みこし)にご神体を移し、町を練り歩くんですね。
3人を祀っているから三社祭
浅草神社の起源は、628年3月18日、ある漁師たちに起こった出来事までさかのぼります。
まだ浅草一体が湿地帯の漁村だったころの話です。
檜前浜成(ひのくまのはまなり)、竹成(たけなり)兄弟の漁師が隅田川に出て投網漁をしていると、その日に限り魚が一匹もかからない。
魚のかわりに、網にかかったのはなんと一体の仏像。
3人はその仏像を持ち帰り、地元の文化人だった土師真中知(はじのまつち)に見せると、有難い観音像であることが判明しました。
それから、土師氏は出家し、その観音様を奉り、今の浅草寺の前身であるお寺が建立されました。
時は流れ、権現思想が流行りだした平安時代末期、
檜前兄弟と、土師氏の3人を、浅草発展に尽力した郷土神として祀る浅草神社が創建され、
700年の歴史を紡いできました。
3人を「三社様」として祀る浅草神社の例祭ということで、通称「三社祭」と呼ばれています。
浅草神社は、浅草寺本堂のすぐ東隣にあります。
現在の社殿は1649年に、江戸幕府三代将軍徳川家光によって再建されたもの。
江戸時代初期の貴重な建築物です。
(浅草寺HPより)
http://www.senso-ji.jp/about/index.html
神様と一緒に江戸の繁華街「浅草」を歩こう
例年三社祭は、なんと大小100以上の神輿が出ます。
浅草の町に一歩踏み出せば、近くでソイヤ、遠くでワッショイと威勢の良い掛け声を聞くことができます。
祭りの時期に合わせ沿道に並ぶ出店は、もともと海の幸や山の幸、郷土料理などを神様にささげるためのものでした。
浅草の発展に寄与した三社様に感謝しながら、数ある浅草名物を頂くのも一興です。
江戸時代の浅草は市井一の繁華街でした。現代の新宿や渋谷のような位置づけです。
伝統を守りつつ、新しい文化を吸収していった浅草は、まさに新しいもの好きの江戸っ子の町。
今でも風情ある割烹や和菓子店が軒を連ねる一方で、有数の建築家が設計した斬新な建物があったり、
歩くだけで目を楽しませてくれる町です。
まとめ
5/16~5/18の3日間、東京は浅草にて、浅草神社例祭「三社祭」が行われます。
東京の天気は晴れの予報で、今年も盛り上がりは間違いありませんね。
浅草に息づいた心意気を五感で感じながら神様と一緒に町を歩く。
粋な風情を味わえる数少ない行事です。
週末はご家族やご友人と、出かけてみてはいかがでしょうか。
浅草神社HP 三社祭日程
http://www.asakusajinja.jp/sanjamatsuri/nittei.html