この体育の日に合わせ、3.11東日本大震災の原発事故の被害を受けた福島県郡山市では、市民マラソンが行われました。
東京都で開かれる東京マラソンを皮切りに、近年地方で行われることが多くなってきた、市民マラソン。
その市民マラソンが持つ、地域活性化との関係性に迫ります。
老若男女が参加できるスポーツコミュニティ
地域の子どもから、おじいちゃんおばあちゃんまで、多様な世代が一緒に参加し、楽しめるスポーツなのです。
同じ地域内で、すべての世代の人が同じ目的を持って汗を流す、そんな素敵なコミュニティが生まれることにより、自然と住民同士の会話が生まれ、一度参加をすれば、地域で世代を超えてつながりが生まれる、そんな側面が市民マラソンにはあります。
福島県郡山市の市民マラソンは、
一般男子18歳以上59歳以下:16キロメートル、
一般女子18歳以上69歳以下:10キロメートル、
小学女子1年:2キロメートル、
母と子(小学1~3年):2キロメートル
車イス生活用車:1.5キロメートル
など、全33部にまで細かく分けられた走者が、時間差でスタート。
親子で走ることができる部門が用意されているのも、競技マラソンとは違う、市民マラソンならではの特徴です。
想いやりのボランティア参加
市民マラソンは、ほとんどの場合、運営やサポートが「市民ボランティア」によって行われます。
走ることはしなくても、給水所で水を配るボランティアとして参加したり、交通整理ボランティアとして参加したりすることで、地域内での、住民同士のホスピタリティ、想いやりの精神が醸成されます。
地域に対する貢献にもなるこのボランティア活動も、参加者にとっては地域との繋がりを深める貴重な経験となっているようです。
また、市民マラソンの参加者の中には、他地域から参加する方もたくさんいます。市民マラソンボランティアは、そんな、地域にとっての「お客様」を、おもてなしする仕事とも言えるかも知れません。
同じ地域に住む人と人のこころをつなぎ、違う地区から来た人に町を好きになってもらう、そんな機能が市民マラソンにはあると言えそうですね。
郡山市の市民マラソンでは、給水地点でのボランティア等の他に、
地元で親しまれる鍼灸院さんが、医療ボランティアチームとして参加、市民マラソンの安全を影から支えていたそうです。
まとめ
地域住民皆が参加できる無二のスポーツコミュニティとして、同じ地域に住む人と人とを顔が見える距離で繋ぎ、更に住民の「思いやり」や「おもてなし」の精神に溢れた、市民マラソン。
町の広報活動にもなる、など、市民マラソンが持つ地域活性化への可能性は、計り知れません。
先日行われた福島県郡山市の市民マラソンは、全国に広まってしまった風評被害を払拭するために元気な郡山をアピールしたい、という願いがこもっています。
そして何よりも、健康第一の私たちの生活にとって、適度な運動は欠かせません。市民マラソンには、地域活性化には欠かせない、元気な人をつくる、といった大きな意義もありそうですね。
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