バリアフリーの心でおもてなし 岡山県倉敷市美観地区


バリアフリーの心でおもてなし 岡山県倉敷市美観地区ロンドンでは熱狂に終わったオリンピックに続き、パラリンピックが開催されています。
日本勢のメダル獲得数も増えてきましたね。
嬉しいニュースです。

今回のロンドン大会は、パラリンピックのチケットのほうが、
オリンピックのチケットよりも先に売り切れたのだそうです。
世界的には、心のバリアフリーへの関心の高さが伺えますね。

障がいを持った方だけではなく、赤ちゃんを持つお母さんや、
高齢の方などに対するバリアフリーのまちづくりは、
これからどんどん高齢化していく日本にとっては、特に重要な課題でもあります。

今回取り上げる地域は有数の観光地、岡山県倉敷市の美観地区。

倉敷市美観地区は、重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)に指定されており、
文化財保護の観点からバリアフリーのための改修がなかなか難しい地区です。

その制約の中で、どのようにバリアフリーを実現しているのか、
その少し変わった取組みをご紹介致します。

バリアフリーの心で“おもてなし”

倉敷市美観地区は歴史的な街並みが残る、景観の観光地。
古い建物の一部を改装し、スロープにすることや、
視覚障害者用の点字ブロックを道に敷くことができない、
いわばハードの整備によるバリアフリー化が難しい地域です。

そこで、ハード整備では解消されない段差は、
「ひとの手」を使って、バリアフリー化することを目指しました。

地区内で働いている方やボランティアされている方を対象に、

1.おもてなしの「こころ」を育み、
2.おもてなしの「技術」を習得することで、

手助けが必要な観光客の方の「おもてなし」ができる人を育てていく制度、
「おもてなしマイスター制度」を策定しました。

人に対するマイスター認定だけでなく、店舗・事業所に対しても「おもてなし処」として認定を行っており、
美観地区全体での取組みとなっています。

心のバリアフリーで理想の社会を

ハード整備によるバリアフリーは、当たり前に行われていくでしょう。

一方で、ハードだけ整えても、心のバリアフリーが整わなければ、
真に皆が住みよいまちづくりとはいえません。

日本はすでに人口の21%以上が65歳以上の超高齢社会。
さらにこの傾向は進んでいきます。

バリアフリーの心を創る、倉敷市美観地区のような仕組みを参考にして、
地域レベルで取り組むことが必要になってきますね。

 

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