国土の75%が山地の私たちの日本は、川が、数・種類共に本当に多いですね。
日本の河川に焦点を当て、様々な「三大河川」をまとめます。
今回は、【清流編】。
圧倒されるような大河も河川の魅力ですが、息を呑むほど美しい清流も日本には多くあります。
ここでは、日本三大清流とされる河川を紹介します。
日本三大清流
水質が比較的良く、汚染が少ない川を清流といいます。
しかし、日本三大清流とされている河川は、必ずしも数値的に澄んでいる川TOP3という訳ではありません。
知名度はさることながら、生態系が豊かなことや、里山の原風景が残されていることなどから総合的に判断されているようですが、確固たる判断基準はないようです。
柿田川(静岡県)
柿田川は、静岡県駿東郡清水町を流れる狩野川水系の一級河川。全長は約1.2kmで日本で最も短い一級河川です。
最大の特徴は、大量の湧水を水源とする点。水流のほとんどが、1日100万トンもの量で、こんこんと湧き出る湧水を水源にしています。
かつてあった工場で使われていた古井戸跡地
湧水が直接見られる柿田川公園は、JR三島駅から徒歩圏内と、都内や関西からも気軽に出かけられる場所にあり、観光でにぎわいます。
長良川(岐阜県)
長良川は、岐阜県郡上市にある大日ヶ岳が水源の、木曽川水系の一級河川です。伊勢湾に河口を持ちます。
木曽川、揖斐川、長良川で知られる「木曽三川」の1つで、長良川本流にはダムがありません。
2001年に環境庁(現環境省)より発表された「日本の水浴場88選」で、唯一河川として選ばれ、都市部も流れる比較的大きな川ながら、清流としてその名を轟かせています。
「中山道六十九次」『岐阻路ノ駅河渡長柄川鵜飼船』
四万十川(高知県)
四万十川は、高知県西部を流れる渡川水系の一級河川です。河口は土佐湾。
大規模ダムがないことや、古くは昭和58年のNHK特集にて「日本最後の清流」と紹介されたことから、日本の清流の代表格として知られています。
四万十川は、ウナギや、テナガエビの漁が盛んに行われます。
四万十川は里山風景とよく合う、沈下橋(ちんかばし)が多い
まとめ
比較的水質がきれいなだけではなく、人々の生活とともにある美しい風景や、自然の生態系が残っている河川が、日本三大清流と呼ばれています。
日本の原風景を想像してみようと言われたら、例えば四万十川のような川が流れる里山を想像する気がしますね。
なお以下に、番外編として科学的に美しい河川最新版を紹介します。
番外編:科学的に水質が美しい河川は?
国土交通省が毎年発表している全国一級河川の水質現況より、現在最新の平成24年のデータから、「水質が良好な河川」を紹介します。
【北海道地方】
北海道:尻別川、後志利別川
【東北地方】
福島県:荒川(阿武隈川水系)
【北陸地方】
富山県:庄川
福井県:北川
【中国・四国地方】
島根県:高津川
高知県:仁淀川
徳島県:吉野川
【九州地方】
熊本県:川辺川
以上9河川が、最も水質が良好とされています。
北海道と四国が強いですね。
国土交通省HPより
平成24年全国一級河川の水質現況