谷根千エリアのシンブル!古民家カフェ「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)


谷根千エリアのシンブル!古民家カフェ「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)

多くの人に愛されて蘇った、古民家カフェ

歴史ある建物や街並みが残る、谷中、根津、千駄木。
都心部に近いながらも下町情緒に溢れるこの“やねせんエリア”(谷中、根津、千駄木)は、地元民には勿論、多くの観光客に愛されています。

この“やねせんエリア”のシンボル的なカフェ、「カヤバ珈琲」。
築90年を超える本格的な古民家をリノベーションした、都内でも最も有名な“古民家カフェ”の一つではないでしょうか。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
築90年を超える古民家

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
お店近くの街並み。いい素敵な建物が沢山残っています

カヤバ珈琲は、昭和13年(1938年)に開業した老舗の喫茶店です。
2006年に店主だった女性が亡くなられたことで、多くの人に惜しまれながらも一度お店を閉じてしまいます。

しかし、閉店から3年後の2009年、地元のNPO法人たいとう歴史都市研究会と現代美術ギャラリーSCAI THE BATHHOUSEが協力して建物を借受けて運営することで、カヤバ珈琲は復活再生しました。

築90年の面影が残る店内と、心落ち着く喫茶メニュー

建物の外観はさほど手を付けていません。
外周や店内の花はプランツアーティストの木咲 豊氏、内装デザインは「永山祐子建築設計」の永山 祐子氏が担当されました。

大正町家の柱梁や外観、昭和喫茶の思い出ある看板、椅子、カウンターなどを再利用し、建物の雰囲気と店内の面影を残しつつも、見事なまでに、現代にフィットした空間になっています。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
古天井に妙にマッチしたモダンな照明

フロアは1階と2階。
1階は、テーブル席で壁やカウンターなどの細部にモダンな要素が取り入れた空間。2階は1階とは大きく変わって、畳にちゃぶ台、と“これぞ古民家”といった空間。足を伸ばして座るとついつい長居したくなってしまいます。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
畳の温もりが、心をほぐしてくれます

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
2階へのアプローチは、この急な階段で!

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
カヤバ珈琲の名物「ルシアン(ココアとコーヒーのブレンド)」

8時から始まるデイテイムメニューのドリンクは、コーヒー、ココアに始まり、ミルクセーキ、メロンフロートなど。フードはたまごサンド、ハムサンドやバタートーストなど所謂、昔ながらの喫茶店の名残があるメニューとなっています。

18時~23時のディナータイムのドリンクは、ワイン、ビール、オリジナルカクテルなどのアルコールメニューと、コーヒーなどのカフェメニュー。フードはポテトや唐揚げ、アヒージョなどのおつまみから、しっかりお腹にたまるサンドウィッチや丼モノまでと豊富なメニューが用意されています。

この他にもランチタイムにはランチメニューもしっかりと用意されています。
これだけ営業時間が長く、メニューも豊富ですと、様々な使い分けができますね。

店の再生によって進化する、下町のコミュニティ

生まれ変わったカヤバ珈琲は連日連夜、多くのお客さんで賑わっています。
朝は8時から、夜は23時までと営業時間の長さと、それに合わせた営業スタイルが大きな魅力。

午前中は朝食を食べにくるお客さん、出勤前にコーヒーを飲みにくるお客さん、
日中はランチを食べにくるお客さん、友人や家族とお茶を楽しむお客さん、
夜は仕事終わりの一杯にくるお客さん、恋人とのデートにくるお客さん。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
メニューのイラスト、いい雰囲気です。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
炎天下でも入店待ちの人気ぶり

地元のお客さんが中心だったカヤバ珈琲は2009年のリノベーションを期に、遠方から訪れるお客さんも増え、様々なコミュニティが生まれています。

歴史あるお店が新たな価値を持って、再生する。
それによって、新たなコミュニティが作られ、更に地域が盛り上がる。
カヤバ珈琲の再生は、様々な地域の再生にも繋がるヒントになるのではないでしょうか。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)