古今東西!古民家リノベーションカフェ「ここん(kokonn)」(日暮里)

今なお残る昔ながらの下町、日暮里。JR各線を始め、京成本線、日暮里・舎人ライナーが乗り入れ、多くの方が乗り換えで利用する“日暮里駅”に向かいました。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
町工場や商店街、住宅が密集しており、昔ながらの江戸の下町の雰囲気が色濃く残る日暮里。南西側には神社やお寺が多く、情緒ある街並みを形成しています。武蔵野台地と荒川沿岸の低地の境目に位置し、起伏が激しいことでも有名です。

今回ご紹介する、リノベーションカフェ「ここん(kokonn)」は、日暮里駅南口から歩くこと8分。階段や坂道を進み、寺社や住宅地を横手に歩いていくと、少し大きな通り都道452号線に面したお店です。
「ここん(kokonn)」は2014年にオープンしたばかりの、古民家をリノベーションしたカフェ。店名の由来である、「kokonn」は古今東西の“古今”から名付けたそう。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
カフェの手前にある1階のショップスペースでは、旅好きの女性オーナーが集めてきた古今東西の良品が並べられ、温かみのある空間となっています。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
「ここん(kokonn)」(日暮里)
2階には和室を改築した白いギャラリーがあり、レンタルギャラリーとなっているので毎回異なる作品などを楽しむことができますので、注文後などにぶらっと見てみてはいかがでしょうか。

フランス産のアイスクリームは正に絶品

カフェスペースは1階のショップスペースを抜けた奥に。お座敷となっており、古民家の和室をそのまま活用してホッと落ち着ける空間になっているのが特徴です。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
今回注文したのは、ドリンク付きのランチセット「炙り野菜のチキンカリー」とアイスクリーム付きのアイスコーヒー(1,000円)を選びました。カレーはさっぱりとしていて食べやすく、少し焼き目のついた色とりどりの野菜は甘みが味わえます。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
アイスコーヒーはグラスの縁にフランス産のアイスクリームがのっており、絶品!アイスコーヒーの苦味とアイスクリームの甘みが絶妙にコラボします。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
その他のメニューは、kokonnブレンドコーヒーは450円、カフェオレ470円、本日の紅茶400円、そしてkokonn看板メニューのアイスクリームは各種350円〜となっており、どれもお手頃ですね。

リラックスしたい休日は、日暮里を歩いてみよう!

日暮里は情緒あふれる下町の雰囲気が好まれ、近年リノベーションカフェなどが増えてきています。また谷中銀座などの商店街も海外の方などで賑わっており、注目の場所となっています。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
一方で寺社や木々に囲まれた小道などが多くあり、賑わいと静けさが共存した街並みといえます。

「ここん(kokonn)」(日暮里)
休日の散歩やサイクリングに日暮里はいかがでしょうか。ちょっと休憩したいとき、是非「ここん(kokonn)」に立ち寄ってみてください。

木造アパート「HAGISO」をリノベーション!「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

ゆったりとした雰囲気を味わうにはもってこいの場所、千駄木。

千駄木駅を降りてまず驚いたのが、ゆったりと過ぎる時間。
談笑しながら、ゆっくりと歩いている方が多く、谷根千と呼ばれるエリア特有のレトロな雰囲気が街全体に拡がります。
ところどころにいる、のんびりしているネコの効果もあって、自然と歩くテンポものんびりに。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

居心地の良さを感じながら、裏道に入って少し進んだ先に、今回ご紹介する「HAGI CAFÉ(ハギ カフェ)」見えてきました。

たくさんのお店がギュッ!とつまったHAGISO

「HAGI CAFÉ」が入っている、HAGISOは2階建てになっており、1階にはHAGI CAFEの他に、「HAGI ART」というギャラリーや、「HAGI ROOM」という、レンタルスペースがあります。

2階には、「201salon」という美容室や、「pinpin co」というアーティストのアトリエ、「HAGI STUDIO」という設計事務所が入居しています。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

「HAGI CAFE」は「HAGISO」という名称で、1955年から木造アパートとして、使われてきました。また東京藝術大学の学生によって、2004年からは、アトリエ兼シェアハウスとして使われてきました。
しかし、2011年に起こった東日本大震災をきっかけに、老朽化のため解体する方針に。

その際に、入居者一同より大家さんへの、解体される前の最後のお願いとして、「ハギエンナーレ2012」というグループ展が開催されました。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

このグループ展の大盛況により、「HAGISO」の価値が見直され、解体はなくなり、改修され生まれ変わることとなりました。
そして、2013年3月「最小文化複合施設」としてオープンし、今の「HAGI CAFE」があるのです。

コンクリート×木が織り成す、お洒落なカフェ

入ってすぐ、右側に2階に続く階段があり、まっすぐに視線を戻すと、「HAGI ART」が見えます。
お客さんが沢山いて、待たなければならないときも、退屈はしませんね。

店内は、もともとの民家の木を基調にした温かみと、改装時に加わったコンクリートが、良い感じに調和されています。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

店内の席数は、テーブル24席、テラス席も6席ほど。
オープンキッチンが目の前にあるので、どのように料理を作っているのか、目で楽しむこともできるのが嬉しいですね!

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

壁や天井は木造アパートを生かした状態になっており、店内の照明は、小さな電球が様々なところにぽつぽつとあるため、一つの光は小さいが暗く感じず、むしろ和ませてくれます。

季節限定の自家製スイーツメニューで舌鼓

メニューは、2015年5月からスタートしたモーニングメニューや、フードメニュー、またアルコールを含めたドリンクメニューが、それぞれ約30種類もあり、食事からアルコールまでと幅広く、ドリンクだけ楽しみたい方も、がっつり食べたい方にもお勧めな、十分な品揃え。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

また、スイーツメニューもあるので、女子会にもぴったりです。
今回頼んだ、季節限定のマンゴーラムネパフェは、マンゴーアイスがとても濃厚な上に果肉もごろごろ入っていて、まるで生のマンゴーを食べているようでした。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

生クリームもあと引くほど甘くなく爽やかな甘さで、甘いの苦手な人でもぱくぱく食べられそうです。
中に入っているラムネゼリー・マンゴーゼリーともに自家製だそうで、すっきりとした甘さは、夏にぴったりです。

生まれ変わったカフェで過ごす新しい時間

千駄木は個人経営のカフェが多いため、目移りをしてしまいがち。
「どこに行ったらいいのか、わからない!」という方も多いかもしれません。

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

「HAGI CAFE /ハギカフェ」(千駄木)

都会の人ごみに疲れて、ちょっと静かな場所でゆっくりしたいとき「HAGI CAFE」を思い出してみて下さい。
木をたくさん使われた室内で、ちょっと一息いれるでもよし、友人と楽しくおしゃべりするでもよし。

静かな路地裏で、「HAGI CAFE」は皆さんを待っていますよ。

谷根千エリアのシンブル!古民家カフェ「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)

多くの人に愛されて蘇った、古民家カフェ

歴史ある建物や街並みが残る、谷中、根津、千駄木。
都心部に近いながらも下町情緒に溢れるこの“やねせんエリア”(谷中、根津、千駄木)は、地元民には勿論、多くの観光客に愛されています。

この“やねせんエリア”のシンボル的なカフェ、「カヤバ珈琲」。
築90年を超える本格的な古民家をリノベーションした、都内でも最も有名な“古民家カフェ”の一つではないでしょうか。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
築90年を超える古民家

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
お店近くの街並み。いい素敵な建物が沢山残っています

カヤバ珈琲は、昭和13年(1938年)に開業した老舗の喫茶店です。
2006年に店主だった女性が亡くなられたことで、多くの人に惜しまれながらも一度お店を閉じてしまいます。

しかし、閉店から3年後の2009年、地元のNPO法人たいとう歴史都市研究会と現代美術ギャラリーSCAI THE BATHHOUSEが協力して建物を借受けて運営することで、カヤバ珈琲は復活再生しました。

築90年の面影が残る店内と、心落ち着く喫茶メニュー

建物の外観はさほど手を付けていません。
外周や店内の花はプランツアーティストの木咲 豊氏、内装デザインは「永山祐子建築設計」の永山 祐子氏が担当されました。

大正町家の柱梁や外観、昭和喫茶の思い出ある看板、椅子、カウンターなどを再利用し、建物の雰囲気と店内の面影を残しつつも、見事なまでに、現代にフィットした空間になっています。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
古天井に妙にマッチしたモダンな照明

フロアは1階と2階。
1階は、テーブル席で壁やカウンターなどの細部にモダンな要素が取り入れた空間。2階は1階とは大きく変わって、畳にちゃぶ台、と“これぞ古民家”といった空間。足を伸ばして座るとついつい長居したくなってしまいます。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
畳の温もりが、心をほぐしてくれます

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
2階へのアプローチは、この急な階段で!

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
カヤバ珈琲の名物「ルシアン(ココアとコーヒーのブレンド)」

8時から始まるデイテイムメニューのドリンクは、コーヒー、ココアに始まり、ミルクセーキ、メロンフロートなど。フードはたまごサンド、ハムサンドやバタートーストなど所謂、昔ながらの喫茶店の名残があるメニューとなっています。

18時~23時のディナータイムのドリンクは、ワイン、ビール、オリジナルカクテルなどのアルコールメニューと、コーヒーなどのカフェメニュー。フードはポテトや唐揚げ、アヒージョなどのおつまみから、しっかりお腹にたまるサンドウィッチや丼モノまでと豊富なメニューが用意されています。

この他にもランチタイムにはランチメニューもしっかりと用意されています。
これだけ営業時間が長く、メニューも豊富ですと、様々な使い分けができますね。

店の再生によって進化する、下町のコミュニティ

生まれ変わったカヤバ珈琲は連日連夜、多くのお客さんで賑わっています。
朝は8時から、夜は23時までと営業時間の長さと、それに合わせた営業スタイルが大きな魅力。

午前中は朝食を食べにくるお客さん、出勤前にコーヒーを飲みにくるお客さん、
日中はランチを食べにくるお客さん、友人や家族とお茶を楽しむお客さん、
夜は仕事終わりの一杯にくるお客さん、恋人とのデートにくるお客さん。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
メニューのイラスト、いい雰囲気です。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)
炎天下でも入店待ちの人気ぶり

地元のお客さんが中心だったカヤバ珈琲は2009年のリノベーションを期に、遠方から訪れるお客さんも増え、様々なコミュニティが生まれています。

歴史あるお店が新たな価値を持って、再生する。
それによって、新たなコミュニティが作られ、更に地域が盛り上がる。
カヤバ珈琲の再生は、様々な地域の再生にも繋がるヒントになるのではないでしょうか。

【リノベ・古民家カフェ vol.7】 「カヤバ珈琲」(根津/日暮里)