2013年6月「高知県はひとつの大家族やき。」をキーワードに「高知家」キャンペーンを始動させた高知県。
豊かな県民性をアピールし、観光、移住者誘致に積極的に取り組んできた「高知家」は、
2014年5月、「おすそ分け」をキーワードに新たなフェーズに入りました。
たった1年で移住者2倍!
2013年6月から始まった高知家キャンペーン。
初動から1年未満で、移住者数は270組、前年度の2倍に増えたと発表されました。
移住者、移住検討者向けのポータルサイトもあり、 ライフスタイルの紹介、仕事や住まい探し、さらに移住者の声など、コンテンツが充実しています。
「高知で暮らし隊」として、居住を検討する人向けのサービスも厚く、
レンタカーや宿泊施設の割引、更には引っ越し料金の割引などもあります。
かくして去年よりも家族が増えたにぎやかな高知家は、
2014年、おすそ分けをすることにしたようです。
食べ物も自然も全部おすそ分け!
「高知県のええもん、ぜーんぶおすそわけやき。」
のコピーで幕を開けた2014年の高知家。
おすそ分けといえば、まずは食べ物。
高知県の風土に根ざしたかつおや、うつぼなどの食文化をおすそ分け。
高知まるごとネット
高知名物「かつおのタタキ」
食べ物ばかりでなく、高知が誇る大自然もおすそ分け。
四万十川も仁淀川もおすそ分けしてしまう、懐が深い高知家。
日本一透明度の高い一級河川「仁淀川(によどがわ)」
「おすそ分け」は、身分制が布かれていた中世より、日本に息づく歴史ある慣習。
もともとは、自分よりも目下の身分の者に、自らのあまる利益を振り分けることを指した言葉ですが、身分制が無くなった現代でも尚、おすそ分けは、広く用いられています。
高知ならではの幸せの、おすそ分けに預かりに、思わず高知家に遊びに行きたくなってしまいます。
まとめ
動画など、Webで見るだけでも面白い高知家。いかがでしたか?
まずコニュニティの最小単位である家族の繋がりを作り(県内のコミュニティ創出)、次に「おすそ分け」という家族間のコミュニケーション(県外へのPR)を促進している点、
ゆるキャラのような偶像ではなく、「家族」や「おすそ分け」という日本のコミュニティの基本とも言える意味を持つ言葉で、様々な活動を束ねている点、
実に秀逸な取組みと言えそうです。
また、「おすそ分け」は、来年開催されるミラノ万博日本館が世界に発信する日本の慣習の一つでもあります。
2015年ミラノ国際博覧会日本館公式HP
ちいきごと:ミラノ万博関連記事
セーフティネットとしての地域コミュニティの可能性を持つ、日本の大切な文化「おすそ分け」。
今こそ見直していきたいですね。