4,200棟もの蔵が今なお残る蔵の町! 福島県喜多方市


4,200棟もの蔵が今なお残る蔵の町! 福島県喜多方市自然の小さな美しさに気持ちを沿わせることや、何かに縛られることなく何事も楽しむ。その土地特有の文化と四季折々を楽しみながら、しなやかに暮らすことができれば、ずいぶんと気持よく毎日を生きることができるかもしれません。

今回ご紹介する福島県は喜多方市(きたかたし)は、別名『まほろばの里』と呼ばれる自然豊かな、そして伝統的な藏を街の各所に残す素敵なまち。

そこには風土と伝統を活かした喜多方市らしいまちづくりがありました。

 

美しく平で住みやすい場所「まほろば」

まほろばの里の『まほろば』とは、“美しく平で住みやすい”場所を意味します。喜多方市はその意味の通りとても美しいまち。水が綺麗で季節の野菜やお米がおいしく、四季折々の自然を感じることができる素敵なまちです。

どこかなつかしい町並みは、時間がゆっくりと流れ、自然のありがたさや伝統文化を五感で感じることができます。

もともと喜多方市は商人のまちとして栄えた歴史をもち、その歴史的資産を活かし町づくりにも取り組んでいます。

 

4200棟もの藏

豊かな自然に囲まれ、農村地域を多く残す一方で、喜多方市は伝統的な藏元が軒を連ねています。

良質の水と米に恵まれた土地柄、その豊かな大地の恵みを生かして商人たちが醸造業を営む場として、藏が多く建てられました。藏は通気性がよく、とても丈夫。醸造には藏が最適な建物だったようです。

まちの大きな通りはもちろん、路地を入った狭い道や郊外の集落にまで藏があり、その数は4200棟あまりといわれています。

藏の種類も様々、黒漆喰、白壁、粗壁、レンガ作りなど個性豊かな藏が立ち並び、蔵をひと目みに、多くの観光客が集います。

藏は喜多方市の歴史文化を育んだ象徴として、住民にもはじめて訪れた人にも、どこか懐かしい郷愁を感じさせてくれます。


路地にも藏が並ぶ

 

生活の拠点としてデザインされた藏

喜多方の蔵は、醸造業の藏や、倉庫としての藏だけでなく、
店藏と呼ばれる店舗、藏座敷と呼ばれる住まいとしての藏、藏造りのトイレと、生活の拠点として、実際に使われています。

喜多方の生活文化が息づく「生きた藏」を見ることができます。
もちろん味噌や醤油なども、昔のままの藏を実際に使い、作られています。


「甲斐本家藏座敷」

 

喜多方市といえば、やっぱり「ラーメン」

テレビ番組でもしばしば取り上げられる喜多方ラーメン。

喜多方の藏でじっくり寝かせられた風味豊かな味噌や醤油が使われ、そのおいしさから人気を博しています。

喜多方市の人口37,000人に対し、120軒ほどのラーメン店があり、これは対人口比では日本一の数だそうです。札幌ラーメン、博多ラーメンと並んで日本三大ラーメンの一つに数えられるほど。

喜多方ラーメンの歴史は、昭和の初期と言われ、70〜80年の歴史があるご当地グルメ。
一度は食べる価値のあるご当地グルメです。

 

まとめ

歴史と豊かな自然を感じることの出来る場所喜多方市「まほろばの里」。
季節に寄り添い、土地の歴史と文化を感じながら豊かに暮らすことができるまちなみがあります。

そんな素敵な土地でうまれたラーメンも多くの観光客を惹きつけ、まちが賑わう原動力になっています。

土地の歴史的背景と自然を活かしたまちづくりは、その土地の良さを無視した均質的なショッピングモールや駅の開発などとはまた違う、これからの地域づくりの大切なヒントがあるかもしれません。