"ただいま!"と言いたくなる古民家カフェ「花歩(かぽ)」(西日暮里)

昔の東京が小さく息づく場所

谷根千(やねせん)と呼ばれる地域を知っていますか?
“谷根千(やねせん)”は、谷中・根津・千駄木周辺地区で、東京の下町風情が残る地域。

そんな谷根千地区の西日暮里を訪れてみました。
「西日暮里」は、JR山手線、千代田線、都電と交通利便性が高く住宅地に人気な一方で、谷中銀座商店街や古くからの寺社や民家などの下町情緒を兼ね備え、独特の雰囲気を味わうことができる観光にも人気のスポット。

「花歩/かぽ」(西日暮里)

今回は、西日暮里駅に面している大通りから、ひとつ外れた路地の住宅地内にある「花歩(かぽ)」というお店に行ってきました。

お店の前には、小さな看板がちょこんと主張をしていて、歩いているだけだと見逃してしまいそうです。

「花歩/かぽ」(西日暮里)

花歩(かぽ)は1950年代に建てられた、民家を改装したカフェとなっています。
昔の東京の人々の暮らしが、カフェを通して伝わってくるような暖かさの外観です。

ただいま!と声を出したくなる空間

引き戸を開けると、広い玄関でスリッパにはき替えるのですが、実家を思い出して、少しだけほっこり。
店内に上がると、キッチン兼カウンターが目の前に飛び込んできました。

フレンドリーな女店主さんに案内をしていただいて、木の継ぎ目がわざとふぞろいになっている味のあるテーブルに着くと、最初に目を奪われたのが天井。
民家が建てられた当時の面影がある天井は、いまや洋風な天井が基本となっている都内ではなかなか見ることはできません。

また、周りを見渡してみると、レコードや乾燥させたほおずきなどが飾ってありました。
小物などは、アジアンティストで統一されていて、洋と和のコラボレーションという不思議な空気を感じます。

懐かしさを感じるメニューと、心配りを感じるサービス

可愛い手書きのメニューを開くと、ココアやコーヒー、また梅昆布茶というカフェでは珍しい飲み物も用意されています。
軽食として¥650のケーキセットや、ピザトースト、クリームシチュー、コーヒーゼリーなど、多様なメニューがあり、小腹が空いているときもいいですね。

「花歩/かぽ」(西日暮里)

また、テーブルには一口サイズの小さなチョコレートが置いてあり、口がさびしくすぐに何か食べたい!という方への気遣いや、飲み物と一緒にクッキーが運ばれてくるなど、小さなところに思いやりが感じられます。

何度でも“帰りたくなる”カフェ

花歩では、玄関に置いてあるスリッパなどの気遣いや、店主さんの人柄など様々なところで、実家に帰って来た時のような安心感を感じることができます。

「花歩/かぽ」(西日暮里)

忙しさに追われて、なかなか実家に帰ることが出来ずにホームシックになっている時は、花歩へ行ってみてはいかがでしょうか。
初めての方も、そうでない方も、きっと実家に帰った時のように寛ぐことが出来ますよ。