ラムサール条約が日本に何個あるか知っていますか？

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ラムサール条約が日本に何個あるか知っていますか？世界遺産に比べ、あまり認知度・関心度が低いラムサール条約。
日本も1980年に加盟し、日本全国46箇所の登録地を有している。

今回は、あまり知られていないラムサール条約と、日本の登録地についてご紹介します。

ラムサール条約とは

ラムサール条約の正式名称は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、
略して「国際湿地条約」、あるいは「水鳥湿地保全条約」とも言います。

イランのラムサールという、カスピ海沿岸の都市で締結されたことからこの名があります。
自然を保護、保全することを目的に締結された世界初の国際条約で、世界遺産条約より1年はやい1971年に制定された。
世界遺産に比べ観光へのインパクトが少ないが、世界共通の財産として各国が協力して保護・保全しようというというものだ。
1980年から定期的にラムサール条約の締約国会議が開催され、第五回締約国会議は釧路市で開かれた。

そして締結国は、渡り鳥などの水鳥の生息地として重要な湿原を登録し、その保全に努める義務を持つ。
また、この条約は水鳥に限らず、絶滅の恐れがある動植物の生息地も含まれる。
そのため、湿原や干潟(ひがた)、湖沼など、鳥類の生息に欠かせない水域はもちろん、沿岸、内陸そして天然もしくは人口の干潟や湿原も含まれる。

※干潟とは
潮がひいて現れた遠浅(とおあさ)の所。潮干狩りをする場所のように、1日に2回、干出と水没を繰り返す平らな砂泥地のことを「干潟」と呼びます。

自然の宝庫！日本の第一号は、釧路湿原

北海道東部に広がる、釧路湿原でした。
釧路湿原は特別天然記念物のタンチョウの生息地として知られているが、鳥類ばかりではなく、サケ科のイトウやキタサンショウウオなど、希少動物も多く生息する自然の宝庫なのである。

続いて1985年には宮城県、伊豆沼・内沼が、渡り鳥の越冬地として登録。1989年には、白鳥の飛来地として貴重な水域である北海道北部のクッチャロ湖。
1991年には、北海道南部の鳥獣特別保護地区に指定されているウトナイ湖が、1993年には日本最大の湖である琵琶湖も登録された。

2015年現在は、北海道から沖縄まで、意外にも46箇所も存在している。

ここにもあるの？意外な場所にもあるラムサール条約の登録地

都心から約20kmにある、埋立地が密集している谷津干潟

ラムサール条約の登録地は、自然豊かな地域ばかりとは限らない。
自動車の往来が激しい都会の雑踏のなかにも、水鳥の楽園が存在している。その一つが、谷津干潟。
千葉県習志野市の東京湾岸にある、40ヘクタールの小さな干潟で、東京駅まで約20kmのキョリにある。

谷津干潟の周りは埋立地の住宅地が密集し、干潟の上を高速道路が走り抜けている。
埋立計画は何度も浮上したが、東京湾に飛来するシギやチドリなどの生息地になってことと、干潟の保全活動が功を奏し、
1993年にラムサール条約に登録された。

ゴミ処分場に？！伊勢湾奥の藤前干潟

名古屋市港区と飛鳥村にまたがり、庄内川、新川、日光川の3河川が伊勢湾に注ぐ河口付近に広がっている。
こちらも高度成長期に工業用地確保のため盛んに埋め立てられ、周辺は大小の工場が建ち並ぶ中京工業地帯が形成されている。
いまでは、伊勢湾の潮位が下がった時に地表に姿を現す干潟が残るのみである。

ところが、1990年代に入ると、名古屋市は増大するゴミの処分場を解消するため、
人工干潟を造成することを条件に、藤前干潟を埋め立てて、ゴミ処分場とする計画が発表されたが、
省庁や住民から強い反対にあい、中止に追い込まれた。
その後、鳥獣保護区に指定されるとともに、ラムサール条約に登録された。

ラムサール条約の登録地、国内一覧

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